ライカM4ブラック
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Leica M4の発売は1967年6月ですが、製造初期の段階から少数ながらも黒塗装(ペイント)モデルが生産されていました。オリジナルの黒塗装モデルは非常に稀少で、今日でも中古市場では大変高価です。
1971年発売のLeica M5の黒モデルや1973発売のLeica CLあたりからは塗装でなく黒色梨地めっきのブラッククローム仕上げに切り替わっていますね。
M4は1971年に一旦製造中止となりますが、1974年にライツ・カナダ社(ERNST LEITZ CANADA LTD.)で再生産されたM4は梨地のブラッククローム仕上げでした。
M4までのライカの黒塗装は塗料自体の問題もあるのか、同時代のニコンやキヤノン等の日本製カメラの黒塗装に比べるとかなり弱い感じで、直ぐに剥げてしまうようです。高温多湿のアジア方面では尚更だったのでしょう。この傾向は初期のバルナックタイプ時代からのようで、黒塗装に替わって梨地銀色めっきのクロームライカがもてはやされたのも頷けます。
M型ライカで黒塗装が復活したのは、2000年のM6TTL 2000(ミレニアム)やM6TTL LHSA(LEICA HISTORICAL SOCIETY OF AMERICA)の特別バージョンや2003年の限定400台のMP6や直後の量産品としてのMPあたりからと言えるでしょうね。
但し、黒塗装の復活と言っても従来の液体(溶剤)塗装による何層もの焼き付け塗装ではなく現代風の粉体塗装に変わっていますね。
粉体塗装は、静電気等を利用して塗装体表面に微粉末塗料を付着させた後に炉に入れて加熱し、粉末を溶かして塗膜にします。粉チーズを敷き詰めたピザを釜で焼くようなイメージですね。厚い単層の塗膜形成が基本で1工程での完成も可能です。
当時のMP6の粉体塗装をじっくりと見て触る機会がありましたが、塗装表面の微細な状況が液体塗装とは微妙に違っていました。半艶塗装なら均一性もあって粉体塗装でも十分と思いました。但し、漆塗りの様な艶と平滑さを望むなら今でも液体塗装が良いでしょうね。
いずれにしろ艶があり、均一で平滑な塗装が一番難しいようで、艶消しの度合いが大きくなる程、塗装ムラも目立たなくなり、歩留まりも良くなると言うか楽になるようです。
ニコンFやF2、キヤノンF-1などの塗装も後になるほど艶消しの度合いが少しずつ大きくなっていったように感じていますが、これも合理化の一環だったのでしょうね。
投稿: MARK12 | 2013年4月16日 (火) 19時43分