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トップアイ81号掲載のコラム記事うんちくばなし12は赤外線写真に関するものでした。
これには、カラーの赤外フィルムは出てきませんでしたが、当時、下のようなモノクロとカラーの赤外フィルムが市販されておりました。
2011年6月19日 (日) Nikon etc. | 固定リンク Tweet
解説資料にある「赤外フィルムの分光感度」のグラフは参考になりますね。 このグラフを見ると赤外フィルム(白黒ネガ)は、一般白黒フィルムの分光感度(パンクロマチックフィルムで概ね380nm~650nm程度の波長帯)に比べて900nm近くの波長まで感度が伸びていますね。 ただし赤外線と言っても波長が短い近赤外線の波長帯(およそ700~2,500nm(0.7~2.5ミクロン))の短波長側になります。 赤外線センサーなどによく用いられる中赤外線(中波長赤外線)より波長が短い分、より高分解能が得られます。
このような広い波長帯の分光感度の特性を持っている赤外フィルムを帯域制限のフィルターを使わずにそのまま用いるとモノクロフィルムの代用にもなりますね。 解説記事にも紹介されているコニカやコダックの赤外フィルムが製造中止となった後の2007年春にイルフォードから740nmの近赤外線域まで感光する特殊フィルムが再発売され、そのSFX200は、フィルターなしでは感度ISO200の通常のモノクロフィルムと同様の描写をするようです。
本来の赤外光撮影に使う場合は、可視光成分は580nm~720nmあたりですから、720nmよりも短い波長を遮断するSC-72などの波長制限フィルターを使用して720nm~740nmの近赤外線領域の独特の描写が得られることになります。
投稿: MARK12 | 2011年6月20日 (月) 21時10分
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コメント
解説資料にある「赤外フィルムの分光感度」のグラフは参考になりますね。
このグラフを見ると赤外フィルム(白黒ネガ)は、一般白黒フィルムの分光感度(パンクロマチックフィルムで概ね380nm~650nm程度の波長帯)に比べて900nm近くの波長まで感度が伸びていますね。
ただし赤外線と言っても波長が短い近赤外線の波長帯(およそ700~2,500nm(0.7~2.5ミクロン))の短波長側になります。
赤外線センサーなどによく用いられる中赤外線(中波長赤外線)より波長が短い分、より高分解能が得られます。
このような広い波長帯の分光感度の特性を持っている赤外フィルムを帯域制限のフィルターを使わずにそのまま用いるとモノクロフィルムの代用にもなりますね。
解説記事にも紹介されているコニカやコダックの赤外フィルムが製造中止となった後の2007年春にイルフォードから740nmの近赤外線域まで感光する特殊フィルムが再発売され、そのSFX200は、フィルターなしでは感度ISO200の通常のモノクロフィルムと同様の描写をするようです。
本来の赤外光撮影に使う場合は、可視光成分は580nm~720nmあたりですから、720nmよりも短い波長を遮断するSC-72などの波長制限フィルターを使用して720nm~740nmの近赤外線領域の独特の描写が得られることになります。
投稿: MARK12 | 2011年6月20日 (月) 21時10分