「ニコンFE」 2種類の新発売カタログ(表紙)
ニコンFEは昭和53年4月に発売されました、その時のカタログは2種類あり、それぞれ同様の表紙ですが、20ページの物と4つ折り8ページ相当の物がありました。
いずれも昭和53年4月5日現在版で、上が20ページ版、下が4つ折り版です。
新発売時に同様表紙での2種類のカタログを用意した物は、たぶんFEくらいではなかったかと思います。
ちなみにFEは、昭和53年4月から59年10月までに124万台ほどの出荷となっています。
ニコンFEはそれまで現役のニコンEL2とのバトンタッチという意味合いもあり、ニコンFMより遅れての登場となりました。
この頃までのニコンカメラは爪付の非AIレンズも付けられるように連動爪を跳ね上げる事が出来る様になっていたのも、美点にあげられるかと思います。これ以降のニコンカメラでは連動爪の可倒出来るモデルはF一桁機のみとなってしまい、それもF5以降は有償の改造を依頼しないとできませんでした。
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コメント
懐かしいですね。まだ一眼レフを所有していなかった頃は新宿ヨドバシなどでカタログ収集に明け暮れてました。
勿論このカタログも持っていますよ。A-1の「カメラロボット」とFEの「シンプルニコン」は最終選考まで残った機種でしたが、写真部の仲間がA-1を買ったので(必然的?に)私はFEにしました。FE2やFM3Aと後継機が出てましたがシャッター速度の上限以外に秀でた面が無かったせいか羨ましいとは思ったこともありません。
投稿: 空歩人 | 2011年2月 5日 (土) 15時13分
空歩人さんが書かれているようにNikon FEとCanon A-1の発売は、いずれも1978年4月で同時期ですね。
FEとA-1は、操作系のシンプルさやマニュアルでの使い勝手等は、かなり対照的なAE一眼レフだと思います。
FEとA-1の両方を所有していますので、違いはそれなりに判りますが、性格が大きく異なるカメラと言ってよいでしょう。
A-1で一番困っているのは、個体差もあるでしょうが、LED表示制御回路の部品劣化?による電池消耗の激化です。
(メインスイッチをOFFにしていても、LEDに小電流が流れて電池を消耗している模様)
所謂シャッター鳴きの起こり易さと共にA-1の持病だろうと思っています。
ところで1977年~1984年の間のニコンのFM/FE系の発売順序を見ると次のようになりますね。
Nikon FM :1977年(昭和52年)5月発売
Nikon FE :1978年(昭和53年)4月発売
Nikon FM2 :1982年(昭和57年)3月発売
Nikon FE2 :1983年(昭和58年)3月発売
Nikon FA :1983年(昭和58年)9月発売
Nikon New FM2:1984年(昭和59年)3月発売
FEは、FMの1年程後の発売ですが、交換式となったファインダースクリーン構造だけでなく、シャッター周りも改良されているようです。
FMでネックとなるのは、先ずはファインダースクリーンがEL系と同様に固定式で、ユーザー側で交換できないことですね。
現在、中古で入手する場合は、スクリーンが綺麗なこと(少なくとも傷がほとんど無いこと)が重要ですね。
傷さえなく単なるゴミや汚れだけなら自分でマウント側からスクリーン+コンデンサーレンズが入った一体枠を外して清掃することも可能ですが、樹脂製のスクリーン下面(焦点面)に傷が入っていれば、どうしようもないでしょうね(良品との交換が必要)。
あとFE以降は改良されているようですが、FMのシャッター上部にあるモルト系のダンパーのようなものが経年劣化(加水分解)でベトベトになり、シャッタープレード面にまで付着すると高速シャッター時などで不具合(高速時にスリットが開かない等)を多発するようになります。
私が入手したFMもその症状が現れたので、シャッター幕面の裏表の清掃を、ほとんど症状が出なくなるまで何度も繰り返しました。
FEは何台も持っていますが、そのようなシャッター系の不具合症状は出たことがありませんし、シャッターブレードにべた付くようなものが付着しているのを見たこともありません。
FEは、シンクロ最高速度と高速シャッター速度でFE2に劣りますが、それらが必要でなければ、巻上感触、レリーズ感触、シャッター音/ショック、シャッターの構造的強度と耐久性、指針表示目盛りの見易さなどはFE2より勝っていると思います。
投稿: MARK12 | 2011年2月 6日 (日) 01時00分
A-1の話題が出たので。
A-1はキヤノンも相当力を入れたカメラで、キヤノン・サークルの会員には無料でカタログを送ってきています。
その中にはキヤノンがA-1を投入するにあたっての意気込みがプリントされた紙が入っています。
朝日ソノラマから出ていた「キヤノンA-1のすべて」を持っているので、使い方は分かるのですが、使い勝手を整理しきれていないイメージがあるので、私はAE-1とAE-1Pの方が好みです。布幕、横走り式シャッターのシャッターを切った後の布幕特有の当たりが好きだからです。
個人的にはFMの方が好みですが、FEはニコマートELからの移行がしやすいカメラで、数が出ているので手に入れやすく、かつ使いやすいカメラで、MARK12さんのコメントからも分かるように無理のない造りなので、いま手に入れても安心して使える、良いカメラです。
F3のサブカメラとしての相性はとても良かったように思います。
投稿: ガタピシ | 2011年2月 6日 (日) 19時16分
私の前の書き込みで、FMなどの「樹脂製のスクリーン下面(焦点面)」となっているのは、正しくは「樹脂製のスクリーン下面(フレネル面)」です。
ファインダースクリーン固定式のNikomat EL系やNikon FMでは光学ガラス製のコンデンサーレンズの下側にある樹脂製のスクリーンの上面がマット面にスプリットイメージやマイクロプリズムが併設されている焦点面です。下側(ミラー面側)の面がフレネル溝が刻んであるフレネル面になっています。
スクリーン交換式のFE系、FM2、FAでも上面が焦点面で下面がフレネル面となっています。
(Nikomat FT系は、FやF2などのファインダー交換式と同様にスクリーン下面がマット面で焦点面)
従ってスクリーン下面がフレネルリング面になっているEL系やFM等の固定式のスクリーンの場合は、マウント面から乱暴な方法で拭いたりしてフレネルリングに傷を付けるとファインダーを覗いたときに目立つことになります(マット面と違い、フレネル面の修復は、ほぼ不可能)。
微細でピッチが細かい溝が刻まれているフレネル溝の清掃は、マット面に比べてより注意が必要です。
投稿: MARK12 | 2011年2月 6日 (日) 20時47分