ニッコール300mmF2.8とオート400mmF5.6
ニコンF2の販売店向け店頭用?カタログに載っていたFマウントニッコールレンズの画像部分です。
これにも、初版及び2版カタログ同様に発売日未定で6mmF2.8魚眼、300mmF2.8やEDレンズ採用?のオート400mmF5.6、レフ2000mmなどが載っています。違いは一般向けカタログでは単純化した横からのイラストでしたが、こちらは実物を写したと思われる画像で、より具体的な事です。いわゆるサッポロサンニッパの画像が店頭用とはいえ、一般向けに出たのはこれが最初ではないでしょうか。
(300mmF2.8のレンズ部分、1/3段の目盛が付いたプリセット?絞りが距離環より先端に付いているのが良く分かります。)
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コメント
確か、絞り込むとファインダーが暗くなるので、ボディの絞り込みボタンを押して開放状態でピントを確認した記憶があります。たいがいは2.8開放で撮影しましたが。
フードは、ねじ込み式で別でした。金属製でやや重いです。
ピントリングも入手当初は重く(通常のMFとしては普通でしたが)、サービスセンターで軽くしてもらうように調整してもらいました。それでもIF機構ではないので、鏡胴が伸び縮みします。
現在では考えられない程、使い勝手が悪かったですが、当時の技術が結集されていますね。
投稿: しんじ | 2010年11月23日 (火) 02時09分
今回もなかなか貴重な資料ですね。
1972(昭和47)年1月に報道向けに発売され、札幌冬季五輪でも使用された「NIKKOR-H 300mm F2.8」ですが、
このレンズに関しては、ニッコール千夜一夜物語(第十一夜)に詳しいですね。
http://www.nikon-image.com/enjoy/interview/historynikkor/2002/0201/
その説明によれば、「・・・その後、多層膜コーティングを施して改良し、更に、自社製の ED ガラスを用いたものに変更していきます。」と書かれています。
その後期型とも云えるED ガラス使用の300mm F2.8の名称の表記がどうなっていたのかに興味があります。
「ED NIKKOR-H・C 300mm F2.8」とでもなっていたのでしょうかね。
一般向けには販売されなかった報道向けレンズとしては、生産総数が百数十本程度というのは、数量としては少なくないと思います。
投稿: MARK12 | 2010年11月23日 (火) 11時36分
しんじさん、
>ボディの絞り込みボタンを押して開放状態でピントを確認した記憶があります。
と言う事は、ボディマウント内にある絞り連動レバーとレンズが機械的に連動していると言う事でしょうか?それならば、シャッターを押すと連動して絞りが開いてしまいます、それとも鏡胴に開放ボタンがあったのでしょうか?
投稿: MARU0 | 2010年11月23日 (火) 23時31分
MARUOさん、
すいません、絞りの件、記憶があいまいになってきました。
投稿: しんじ | 2010年11月24日 (水) 00時30分
もしかすると、F2高速モータードライブカメラ(の記憶)と混同されたのかも知れませんね。
投稿: スポック | 2010年11月24日 (水) 22時43分
IF方式のAi Nikkor ED 300mm F2.8(IF)が発売される1978年までは、300mm F2.8としてはこのNIKKOR-H 300mm F2.8が大いに活躍していたものと思います。
一方、絞り開放ボタンを有するニコンカメラには、1976年7月~8月のモントリオール夏季オリンピックでも使用されたニューFがベースの最高毎秒9コマの撮影が可能なニコンF高速モータードライブカメラがありますね。
厚さ約0.5mm(正確には0.47mm)のガラス製の固定ハーフミラーを使用した特殊カメラですが、この技術は1978年に報道向けに発売される最高毎秒10コマの撮影が可能なニコンF2高速モータードライブカメラにも引き継がれます。
しんじさんは、もしかしたらニコンF高速モータードライブカメラの時代から使用されていて、300mm F2.8は両方のタイプを使用されていたのかもしれませんね。
投稿: MARK12 | 2010年11月25日 (木) 19時52分
皆様、すいません。絞りの件があいまいになりまして、かえって混乱させてしまって。。
昔のアルバムを探したところ、F3に装着した該当レンズ撮影のネガがありました。このコメントで資料画像はアップできますかね?
私はF2以降の機種を使用してきました。古いレンズでも何とか現行ボディで撮影できるのがニコンのよいところで、現在もデジタルの仕事現場でAiMFレンズを混ぜて使っております。
投稿: しんじ | 2010年11月26日 (金) 01時15分
しんじさん、
>このコメントで資料画像はアップできますかね?
試してみましたが、コメント欄に画像を貼りつける事は出来ないみたいです。
時間と手間は掛りますが、宜しければ、何処かの画像アルバムにアップし、そのURLを載せていただけますとそちらで見る事は出来ます。
投稿: MARU0 | 2010年11月26日 (金) 17時51分
M42タクマーのプリセット絞りのレンズを使用した者から見ると、プリセット絞りの使い勝手がものすごく良くなっているように見えます。
これだけ鮮明にこのレンズのプリセット絞り機構が鮮明見えるものは初めて見ました。
プロ用限定発売と言ってもいいレンズを使用した方の使用感も分かりとても貴重でした。
私が使用したプリセット絞りの一番長いレンズはタクマー200ミリF3.5で当時としては大口径ながら、使い勝手ではやはりオートニッコールの200ミリF4の方が使いやすそうだと、思ったものです。
後にサンニッパ・ブームか起きた時、300ミリの焦点距離を必要とする場所を除くと、50ミリF1.4でサンニッパで撮影したのと同じ効果で撮影できる方法を体験から見つけたので、使ったのを思い出します。
投稿: ガタピシ | 2010年11月27日 (土) 15時02分
>プリセット絞り
NIKKOR-H 300mm F2.8は、絞りに関しては、ボディ側と機械的な連動部分がない普通絞りです。
(要は距離計カメラ用の普通絞りのレンズと同様)
自動絞りでないことはもちろん半自動絞りでもありませんし、プリセット式の絞りでもないですね。
(プリセット式絞りだとレンズ側に絞り環が2本付くのが普通です)
普通絞りだから18枚もの枚数の絞り羽根による円形絞りを実現しているのではないでしょうか。
投稿: MARK12 | 2010年11月28日 (日) 00時07分
普通絞りであったか、プリセットであったかうろ覚えでしたので、?マークを付けておりましたが、やはり普通絞りでしたか、情報有難う御座います。
投稿: MARU0 | 2010年11月28日 (日) 05時06分
普通絞りでしたか。
ところで普通絞りでもクリック・ストップは付いていたのでしょうか?
ニコンの札幌仕様サンニッパなので、付いているとは思うのですが。
この頃の技術ではニコンといえども、この大きさに抑えるのに技術的制約があったのか、パテントの関係でもあったのでしょうか?
数えたことはありませんが、プリセット絞りのタクマー200ミリF3.5も円形絞りになっています。
投稿: ガタピシ | 2010年11月28日 (日) 12時16分
ニッコール千夜一夜物語の札幌仕様サンニッパ仕様が出ているのを思い出し、見てきました。
この時のサンニッパは完全プロ仕様で、プロの要望を最大限反映させた仕様であることが分かりました。
私はプロでもないし普通のアマチュアなので、このようなプロを対象にしたレンズの購入などは出来ませんが、それでも古いレンズで円形絞りのレンズを使えたのは財産なのかもしれないと思いました。
マニュアル絞りで絞って使うときはジックリと撮る時だとのこと。
望遠になると以前しんじさんが200ミリF2で事件現場を撮ったとき、夜の町で自動車に人質を取って立てこもった写真を撮ったとき、車内が鮮明に見えたことが書いてあったように思いますが、望遠は暗い時、裸眼でものを見るよりも光を集めるので、見やすい効果があるので、マニュアル絞りで対応出来るのをプロの人たちは私たちと違って、多くの場数を踏んでいるので体験的に知っていたからこの仕様になったのだと推測します。
日本光学や東京光学が設立されたとき、双眼鏡の製造がされていますが、双眼鏡を持つことにより薄暮時などの暗がりのとき、光を集めるため敵の接近を知る確率が高くなるとのこと。
試しに手持ちのニコンの双眼鏡で暗いところから明るい所を見たり、暗い所を見てみましたが、光を集めるので、少しでも光があると見え方がはっきりと違いました。
夜の公園で双眼鏡持っていたら、確実に警察官に職務質問されるのは間違いないと思いました。
投稿: ガタピシ | 2010年11月28日 (日) 13時49分
自己レスになりますが、EDレンズ使用で多層膜コーティングされた後期方のNIKKOR 300mm F2.8のレンズ名表記が判りました。
「NIKKOR * ED 300mm F2.8(NIKKOR-ED 300mm F2.8)」のようです。
以前見たのに忘れてしまっていましたが、ニコン研究会の2005年6月例会で計4枚の画像と共に解説されていました。
↓
ニコン研究会 2005年6月例会
「SAPPORO 300mm F2.8 and MONTREAL 300mm F2.8 」
http://akiroom.com/redbook/kenkyukai05/kenkyukai200506.html
1972年2月の札幌冬季オリンピック向けの「NIKKOR-H 300mm F2.8」と1976年7~8月のモントリオール夏季オリンピック向けの
「NIKKOR * ED 300mm F2.8」の2本を並べた画像がアップされています。
解説にもあるように外観は2本共にそっくりです。
焦点合わせリング(距離環)の距離目盛の前には、2箇所の焦点位置をセット可能な固定ツマミ付の2本のリングが付いていますね。
(その後の超望遠レンズでは、クリックストップ設定1箇所用のリング1本が標準となりますが)
絞りについては特に書かれていませんが、目盛りの通りに1/3段毎のクリックストップがあると見るのが自然でしょうね。
それにしても前玉の鏡筒よりも径が大きい巨大な絞り環です。
プリセット絞りのレンズもカメラボディ側との機械的連動は必要なく、レンズ側で自己完結(手動操作)が可能ですから、普通絞り(手動絞り)の方が機構的にシンプルで有利とは言え、プリセット絞りでも大差ないかもしれません。
絞り羽根枚数が16枚とかの円形絞りの例もありますね。
いずれにしろ自動絞りで円形絞りと称するものに比べれば、いずれも本物の円形絞りと言えるかもしれません。
投稿: MARK12 | 2010年11月29日 (月) 20時11分