« F2。名機を手にする充実感。傑作へつながる、その信頼感。 | トップページ | 修理依頼の基礎知識 »

短命なAi Zoom Nikkor 80~200mm F4.5

1977年3月にFマウントニッコールレンズがAi化された当初すぐにズームニッコールの80~200mmF4.5もAi化されたレンズの1つです。
しかし、このレンズ、実はひっそりと世代交代がなされていた事を知っている方は案外少ないのではないでしょうか?
1977年3月登場のAiモデルは旧来のズームニッコールオート80~200mmF4.5と同じレンズ構成、スペックも変更はありませんでした。
これが、半年から最大でも9カ月以内に新設計のAi Zoom Nikkor 80~200mm F4.5へと切り変わったのですが、ほとんどのカメラ雑誌などの新製品紹介欄には取り上げられなかったようで、先に書いたようにあまり知られていないのです。実は私も変更後のレンズの正確な発売日を知りません。

下はニッコールレンズカタログの同レンズの外観を比較しやすいよう並べた物です。
上が1977年7月1日現在のカタログからのもの、下が1977年12月1日現在のカタログからのものです。
80200mmf45ai_s

これが新設計のスペックを記したデータシートです。

80200mmf45ai_new_s

サイズや重量、レンズ構成、撮影距離などのスペックは同じですので、旧型Aiモデルの仕様はこちらのズームニッコールオート80~200mmF4.5を参考にしてください。因みに価格は新旧とも101000円で変更はありません。

さて、この改良され描写性能の向上や軽量化がなされたAi Zoom Nikkor 80~200mm F4.5ですが、こちらも1981年10月Ai-S化モデル登場の際には新設計のAi Zoom Nikkor 80~200mm F4Sへと切り替わってしまいましたので、4年足らずで幕を閉じてしまった事になります。

10月30日追記
これら新旧レンズの製造数を調べました。ニッコールオートズーム時代からの全製造数は28万本強で、そのうち新型は145000本で半数以上を占めておりました。これは登場時からの貨幣価値、物価上昇から比べ、レンズの価格上昇は抑えられ、相対的にレンズの価値が求めやすいランクに下がった事が大きな要因の1つだと思います。

|

« F2。名機を手にする充実感。傑作へつながる、その信頼感。 | トップページ | 修理依頼の基礎知識 »

Nikkor Lens」カテゴリの記事

コメント

ニコンのみならず、日本のメーカーはドイツ(この頃はまだ西ドイツですね)のメーカーと違い、設計変更をしてもレンズの名称を変えることがないので、外国のニコン研究者やコレクターの間でかなりのネックになっていると聞きます。

ニコンのこうした変更の研究され、出版物が欧米の方が多いとゆうのは不思議なものですね。

このレンズはズーミング・リングがゆるんでいるものを安かったので、遊びで購入しましたが、このレンズもレンズ設計の変更が行われていたとは思いもしませんでした。

投稿: ガタピシ | 2010年9月 2日 (木) 07時41分

80~200mmF4.5は高校写真部の時に1つ上の先輩が使ってました。私は200mm/f4の短焦点しか交換レンズが無かったんで、凄く羨ましかったです。その先輩が私のFEを貸してくれと言ってきましたが、断りました。Webなんかでも他人に貸した機材が壊れたとか傷ついたとかよく聞きます。機材は他人には絶対に貸すべきではないですよね。

投稿: 空歩人 | 2010年9月 2日 (木) 18時49分

Aiズームニッコール80~200mm F4.5の一般的なデータではレンズは初期(前期)型と後期型とかの区別がされていないですね。
1977年3月発売、レンズ構成9群12枚で何故か統一されているようです。

1977年3月発売の最初のAiタイプのレンズは、それまでの10群15枚タイプで、ニューズームニッコール80~200mm F4.5をAi化したものと考えればよいのでしょう。
数ヵ月後には、新設計の9群12枚構成で外観も異なる本来のAiズームニッコール80~200mm F4.5に切り替わったということですね。
ということは、10群15枚の初期型のAiタイプの数量は少ないのかもしれません。

このレンズの後継となった1981年10月発売のAiズームニッコール80~200mm F4Sでは、F値も変わり、9群13枚の新構成のレンズとなって最短撮影距離も少し短くなりました。
ただしフィルター取付径は52mm→62mmと大きくなりましたが、鏡筒の径に大きな変化はありませんでしたね。

私はこのズームレンズのシリーズでは、F値が少しでも明るく、描写性も最も期待できそうなAi-Sタイプを選択して買いました。
最近はAi-Sタイプも手頃な市場価格となっていて入手しやすいですね。

投稿: MARK12 | 2010年9月 2日 (木) 21時39分

オートニッコールから続く旧Aiズームですが、Ai化当初から登場させた理由は定かではありません。Newニッコールのまま継続販売し、開発完了を待って新設計で出した方がスッキリしたように、今になっては思えます。

投稿: MARU0 | 2010年9月 2日 (木) 22時02分

手持ちのレンズは、旧型のデザインのものでした。

軽くヤ●オフを流してみたところ、旧型は20万代なのですが、Ai-S80~200ミリF4もこのシリアルナンバー帯でした。20万代でも線引きがあるのかちょっと興味があるところです。

新型のデザインは80万代から90万代のようです。

投稿: ガタピシ | 2010年9月 2日 (木) 22時03分

ガタピシさん、旧Ai版は27万番台から、新Ai版は76万番台からのようです。

投稿: MARU0 | 2010年9月 2日 (木) 22時44分

アバウトな観察でも、そのようです。
新Aiの最若番は771853、最後の方では910774を確認しました。

難しいのは、ニコンは非AiをAi改造をしているので、マウント部分の写真がないと正確なことが分からないことです。

Ai-Sのシリアル番号はマルチコートからニューニッコールのシリアル番号と重複しているようです。

私の旧Aiは276051でした。

投稿: ガタピシ | 2010年9月 3日 (金) 07時50分

●いつも楽しく拝見させていただいております。●Ai80-200/4.5ズームが二種類あるとは本ブログで初めて知りました。我が家は父が保有する開放絞りがF:4に改良されたAi-Sタイプ(当時、市価でも8万円と高価でした)が最初の80-200ズームでした。使いやすい焦点距離と丁寧なコーティングで逆光でも良好な写りでした。現在はAF-S/EDの80-200が実用レンズですが、F2カメラに似合うレンズとしてオークションにてAi80-200/4.5を入手しました。 ●安価な製品ではなかったので、コストのかかる改良は無かったと思っていたのですが、カタログスペックがそのままでも改良設計するあたりがニコンらしいですね。●「ニコンの世界」(1978年2月、第4版)をみますと、図版のレンズ構成・金物は新タイプ、製品写真は旧タイプ(製造番号210000)となっていました。 「新・ニコンの世界」(1981年12月、第7版)を見ますと、図版も製品写真も(製造番号797151)新タイプですね。連動爪の明かり取り穴?の大きさも両者では異なりますね・・・新たな発見でまた楽しみが増えました。御紹介いただきありがとうございます。

投稿: ふみとパパ | 2010年9月 3日 (金) 16時00分

ふみとパパさん。
前者のモデルはニューニッコールをAiマウントにしたものだとだと思います。

このモデルの困ることはオートニッコール時代から、Aiの初期モデルまでデザインが同じことです。
マルチコートは「C」が刻印されているからよいのですが、ニューニッコールとAiの初期モデルはニューニッコールがニコンによるAi改造が行われるとマウント部分を見ないと見分けがつかないことです。

一説ではニューニッコールの80~200ミリF4.5は21万代からになっています。
これは割と信用できると思っています。
ヤクオフをサッと見たところ、Ai化改造を受けたものばかりでしたが、若番では23万代を確認しています。
Aiレンズとの違いはマウント部にボディー情報を伝えるピンが出ているかいないかです。
正確には他にもありますが、これが一番分かりやすいポイントです。

投稿: ガタピシ | 2010年9月 6日 (月) 10時49分

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/185882/49316934

この記事へのトラックバック一覧です: 短命なAi Zoom Nikkor 80~200mm F4.5:

« F2。名機を手にする充実感。傑作へつながる、その信頼感。 | トップページ | 修理依頼の基礎知識 »