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レンズの気泡

1954年10月のキヤノンレポートには「レンズの泡」というタイトルと共に、光学ガラス内に出来る気泡についての影響などを考察し説明していますので、紹介します。
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結果、レンズ内に見られる泡の影響(欠陥)はほとんど無い事が分かりますが、当時から、気泡のあるレンズは優秀なレンズといったような逸話が聞かれ、それは、この広告の前半にあるような特殊ガラスは気泡が残り易かった事から来ているのだろうと思っています。

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コメント

私もこの時代のレンズのS型ニッコール用の10.5cmF2.5の初期型を持っていますが、現在これだけきれいな玉を探すのは大変らしいです。
20年前にもゆわれましたが。

このレンズには気泡が入っていますが、写りに影響はないですね。

気泡よりも1980年代初めの「新・ニコンの世界」を読んでいると、光学ガラスとして使えるガラスの目(木だと木目に相当するもののようです)の方が重要なようです。

光学ガラスにしても金属にしても木目に相当するようなものがあるそうです。
かなり影響はあるのでしょうね。

私は建築用の木材の目が分かるので、天然乾燥させながらこの目を見て狂い方が分かるので、狂わないように乾燥させることができますが、木の目によっては建築用に使えないものがあるのが分かります。

光学ガラスでは気泡よりもガラスの目の方が重要なのが同じだったのを知ったときは、木と同じなんだな。
と思ったものです。

投稿: ガタピシ | 2010年8月 9日 (月) 07時26分

●いつも楽しく拝見させていただいております。レンズの泡に関して「新・ニコンの世界」の巻末でも(心配いらないという旨)解説がありましたが、ご紹介いただいたキヤノンレポートで大変良く理解出来ました。ありがとうございました。 ●小生も注目したのが気泡の出る硝材は優秀という記載でした。エンジニアでもプロカメラマンでもないので技術理論に立脚した内容はわかりませんが、理想の屈折率を求めるために新種元素や配合に工夫を凝らしていると大声を出してアピールしたいエンジニアの気持ちの表れでしょう。 とはいえ、最先端の硝材開発で発生しやすい気泡や脈理の発生に苦しんでいたのもエンジニア自身であり、「気泡、この野郎!」との思いで原材料から切出し排除していると思うのですが(笑)。

投稿: ふみとパパ | 2010年8月 9日 (月) 18時21分

硝材(樹脂製レンズでも同様)では、現実的には気泡よりも脈理の方が影響は大きいでしょうね。

脈理とは、ひとつのレンズやプリズム内で密度や成分が異なった部分があることで、屈折率が不均一となって、透過光に揺らぎが発生する原因となります。
レンズ内の脈理は線状(糸状)のものが多く、層状になっている場合もあります。

レンズの溶解では、均質な光学ガラスを作ることが重要で、例えば高性能なレンズでは、ガラスの種類により調合された原料を先ず石英るつぼで1次溶解して原料ガラスとし、次に白金るつぼに入れて本溶解を行います。
白金るつぼでは1,200~1,500℃に加熱して溶解し、均質になるように時々攪拌します。
溶解が終わったら少なくとも半月程かけてゆっくりと冷却(徐冷)します。
光学ガラスが完全に均質に出来ないのは、るつぼ内の溶融ガラスの温度が完全に均一ではなく、密度に違いが出て、対流が発生したりするためのようです。
これは無重力下でないと完全な解決は難しいかもしれません。ガラスは粘度が高いこともあり、長期間に渡る徐冷が必要な理由は、このあたりにもあるのでしょう。

完成した光学ガラスは、日本光学硝子工業会指定の標準試料と比較検査し、一般的には3種類の等級に格付けされているようです。

投稿: MARK12 | 2010年8月11日 (水) 15時35分

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