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25cm クーデ型コロナグラフなど

今から38年ほど前、写真工業1971年9月号の新製品ニュースに掲載された記事の一部です。
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乗鞍岳のコロナ観測所に納入されたコロナグラフと日本の衛星観測用機器の簡単な紹介ですが、あまり目にしない日本光学製品ですので紹介させていただきました。


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コメント

MARUOさん、こんばんは。

今回はなかなか高尚な装置のご紹介ですね。
特に「科学衛星光学トラッキング装置(シュミットカメラ)」の記事には興味が湧きます。

シュミット カメラ(Schmidt Camera)は1950年頃実用化したものですが、改良型のスーパーシュミットカメラとも言えるベイカー・ナン カメラ(Baker-Nunn Camera)が1956年頃に実用化され、米空軍主導のGEOS(Geodetic Earth Orbiting Satellite)でも地球周回軌道の人工衛星等の観測・追跡用とし1960年代後半には世界の十数ヶ所に配置されていました。
紹介記事にも有りますが、Baker-Nunnカメラも同様に精密に時刻同期を行って観測時刻を記録していました。
Baker-Nunnカメラも口径20インチ(約50.8cm)の反射光学系を使っていましたから、時期的に考えて「科学衛星光学トラッキング装置(シュミットカメラ)」は、Baker-Nunnカメラに匹敵するものではないかと思います。

現代では、Baker-Nunnカメラに取って代わったGEODSS(Ground-based Electro-Optical Deep Space Surveillance)では、口径40インチ(約102cm)の反射光学系を使い、シリコンウェハーを丸々1枚を使ったような巨大なCCD撮像素子が使われているようです。
現在GEODSSの観測所は、世界で3個所(米ニューメキシコ州、ハワイ・マウイ島、ディエゴ・ガルシア)です(韓国内にも設置されていましたが、諸事情により1993年に閉鎖)。
静止軌道に近い高度にあるバスケットボール大の衛星を判別できる分解能があるとされています。
スペースシャトルの剥がれたタイルの位置やおおよその枚数を観測・発表して話題にもなりましたね。衛星だけでなく地球周回軌道上のゴミ(スペースデブリス)等も観測しています。

ハワイ島のマウナ・ケア山山頂にある国立天文台の大型光学赤外線望遠鏡の「すばる」では、分光計などの光学装置関係でニコンはキヤノンと共に製造を分担していますね。
「すばる」の取りまとめを行う主契約者として、ニコンは、三菱電機、米コーニング社(主鏡を担当)と受注を競った程ですから、日本光学/ニコンは天文台の光学関係では長年の関わりがあるわけです。

投稿: MARK12 | 2009年9月 8日 (火) 21時39分

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