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1950年秋 富士フィルムの新製品広告

1950年秋頃の写真雑誌に掲載された富士寫真フイルム株式會社(当事)のフィルムの新製品を紹介した広告です。
1950fujifilmss

以前に1950年頃のフィルム価格などを紹介しましたので、他社のフィルムの価格とも照らし合わせてみてください。
その時記しましたが、当時の公務員の初任給が数千円でした、100フィートの16ミリ映画用カラーフィルムと35ミリ判カラーフィルムを1本買ってしまったら、もしくは35ミリ判カラーフィルム9本買ったら月給が一ヶ月分無くなってしまう計算です。

今はデジカメのメモリーも安くなり、大量に写真を撮り、その中から取捨選択といったスタイルが多いのかもしれませんが、この昭和25年当時はおろか、昭和40年代くらいまでは特にカラーフィルムが高く、写真を1枚1枚大切に撮っていたのもうなずけるかと思います。

勿論写真を大切に(慎重に?)撮っていたのは、フィルムやプリント代金が高いからだけではありませんそれに足して、この頃は機械仕掛けのカメラで露出計も無いか内蔵されていても測光範囲が狭く、フィルムのラチチュードも狭いので露出面の失敗なども多かった事もあろうかと思います。

それに比べると、現在は手軽に携帯電話でも写真や動画を残せますし、その場で結果も確認でき、自宅でもプリント出来、良い時代になったものです。
しかし、私が今でも、不便な機械式のカメラを使い続けるのは、写真を撮るまでのプロセスも楽しみたいからなのですが、他の方も多少なりとも同じ気持ちを持っているのではないでしょうか。

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コメント

MARUOさん、こんばんは。

機械式カメラを愛する気持ちは良く分かりますし、同感です。
カメラの世界でも少なくないと思いますが、腕時計の世界だとかなり顕著ですね。
趣味の比率が高くなるほど、カメラや時計では機械式であることそのものが重要となってきますね。

もう20年近く続いていて、マニアだけでなくむしろ一般化傾向すらある高級機械式時計のブーム、50万、60万円の価格のROLEX等のメカウォッチをしている人は、たくさん見かけます。

カメラの世界でもデジカメ普及が一巡して頭打ちになり、デジカメに飽きる人が多くなってくれば、銀塩/マニュアルカメラのブームが来ないとも限りません。
これからも保存しておくならマニュアル、それも機械式カメラでしょうね。機械式なら眠らせておいて、20年後でもメンテで復活させられる可能性大です。

実用性がほとんどで、趣味性が少なければ現在のデジカメで良いわけですが、価値の半減期がデジイチでも2年程度というのは寂しいところですね。

投稿: MARK12 | 2009年9月15日 (火) 20時49分

カラーフィルムは戦前に登場していて、アマチュフで使えたのはお金持ちの人。

先日、NHKのBS1で、戦前カラーフィルムを使って20世紀初めを記録した大プロジェクトがあり、その時の記録された写真とムービー映像を放送していました。

日本では対米戦に備えていた時期で、世界初のフルカラー映画の「風と共に去りぬ」やウォルト・ディズニーの世界初の長編カラーアニメーション「白雪姫」は検閲で、日米の技術格差を一般市民に隠すため、日本での上映は禁止されていました。
マニラやシンガポールで接収されたこれらの映画フィルムは一部の政財界や著名な文化人には秘密上映会を行い、連合国との交戦を続けるための資料にされました。
映画評論家の淀川長治氏はこの秘密上映会を憲兵や特高(戦後、公安警察になります)を目をかすめて「風と共に去りぬ」を見て、一緒に見た友人と「この戦争は負けだな」と話したエピソードがありますね。

発売か開始から11年経った昭和36年ごろから高級機を買える人たちでもなんとか手に出る価格まで下がったとゆうことでしょうか。
父が残したネガを見てみると、これからもうちょい後までは、フィルム価格は現像料金込みで現像所まで郵送しての現像でしたね。

私もMARUOさんと同じで、メカニカル・シャッター機が好きです。
写真のウデはいいとは言えませんが、試行錯誤しながら一枚の写真を作り上げる過程が好きです。
時計もアナログの機械式が好きです。
私は腕時計ではなく、マンジュウと呼ばれた、懐中時計が好きです。

AV関係では、真空管の輸入ができるようになったので、余裕ができたら父の残した真空管アンプの修理をしたいです。
私はAV関係には詳しくないのですが、父が残してくれたスピーカーはどうもピンテージものらしく、現在の高級スピーカーと比べると低音域のレンジが高いため、LP/CDの低音域の再生ができないため、生前買い換えるつもりだったようですが、オーディオ・ショップの人がこっそりと「止めたほうがいいですよ」と店の外で言われていたのを思い出します。
おかげで耳だけは肥えてしまいましたが、不思議なことにクラシックから現代音楽、モダンジャズ、ハードロックなどいろいろ聞いているうちに、写真の見え方が違ってきたのは、私には意外なことでした。

投稿: ガタピシ | 2009年9月16日 (水) 18時51分

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