国産35ミリカメラ最初の倍数系列シャッター
ニコンカメラはI型からS型まではシャッターの機構的なものはほとんど変わりがありません。
しかし、ニコンS2から速度も1/1000が増やすなど新設計のものでしたが、このシャッター速度の配列は今日で言う倍数系列となりました。
「ニコン物語」によりますと、この倍数系列のシャッターを採用した国産最初の35ミリカメラがこのニコンS2型だったとのことです。
ニコンS2が発表されたのは昭和29年ですから、もっと早くから他の国内メーカーで出ていたと思っていましたので、これは少し意外でした。
それまではいわゆる国際系列と呼ばれた1、1/2、1/5、1/10、1/25、1/50、1/100、1/250、1/500といった今ではやや変則的とも思える配列となっていました。
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コメント
やはり35ミリの礎を築いたライカの影響だったのでしょうね。ライカM3ショックと呼ばれたものがありますが、ライカM3の初期型はこの変則的な国際式でしたから、ニコンとしては当面ライカM3の対抗馬となるニコンS2にはM3に対抗するために、露出の設定のしやすい倍数系列のシャッター速度を選択したのでしょうね。ニコンS2が登場してから、それまで国産35ミリの最高級機だったキヤノンのⅣSbも倍数系列のシャッター速度になりましたね。
当時ニコンの意気込みのすごさを細部まで感じますね。ニコンS2はニコン初のレバー巻き上げですが、この時から巻上げがスムーズに行くようにと、巻き上げ機構にボールベアリングが採用されていますね。
投稿: | 2009年1月23日 (金) 17時08分