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F2 カタログ表紙一覧

ニコンF2カタログのおおよその種類の表紙の一覧です。
F2a
上段左から右へ行くほど発行時期が新しくなり、同じく下の段へ行くほど新しい版となります。
同じ表紙で時期によりレンズやアクセサリーの追加など内容が違うものが多数ありますので、実際にはもっと多いのですが、表紙としてはだいたいこのくらいの種類があったようです。
特に同じ表紙で、内容が違う種類の多い物は銀色の表紙の物で、全ての版を持っている訳ではありませんのでいささか不明確ですが、10種類以上は有りそうです。

販売期間の短かったF2フォトミックSBの載っているカタログは、手持ちの中では中段の黄色文字の物で、1976年10月と翌年1月のカタログくらいではなかったかと思われます。

中断右の物だけF2フォトミックAとなっています、これはAi仕様での新発売時の物で、この時はまだフォトミックASは発売されていませんので、単独機種でのカタログとなったようです。

下段左下の2つは同じ表紙ですが、実は左隅の物は厚手のカタログ、その隣は1枚もので時期も少し新しい物です。

また、カタログの年号が昭和から西暦へ変わったのは1978年の秋頃からで、最終版のカタログは1979年12月の物ではないかと思っています。

変り種は、上段左の1枚もので、裏面がF2フォトミックの新発売の内容になっています、これは単独で店頭配布されていたのか、総合カタログに追加の形で挟み込まれていたのかちょっと覚えがありません。

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スピードライトの発売年

型番ネタです。
ニコンのスピードライト(ストロボ)の発売年月を記します。(ニコノス用は除外)
SB-1:1969年1月
SB-2:1972年11月
SB-3:1972年11月
SB-4:1974年3月
SB-5:1975年9月
SB-6:1978年2月
SB-7:1977年6月
SB-8:1977年6月
SB-9:1977年6月
SB-10:1978年4月
SB-11:1980年3月
SB-12:1980年3月
SB-13:-------
SB-E:1980年3月
SB-14:1981年11月
SB-15:1982年4月
SB-16(A/B):1983年4月
SB-17:1983年6月
SB-18:1983年10月
SB-19:1984年3月
SB-20:1986年4月
SB-21(A/B):1986年10月
SB-22:1987年4月
SB-22S:1998年8月
SB-23:1988年3月
SB-24:1988年6月
SB-25:1992年10月
SB-26:1994年10月
SB-27:1995年9月
SB-28:1997年11月
SB-28DX:1999年9月
SB-29:1999年9月
SB-29S:2002年6月
SB-30:2002年4月
SB-50DX:2001年8月
SB-80DX:2002年6月
SB-140:1985年12月
SB-400:2006年12月
SB-600:2004年6月
SB-800:2003年11月
SB-900:2008年7月

皆さんがお使いのスピードライトがどのくらい前から出ていたか、どのくらい使い続けられているかの目安・参考になるかと思います。

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ニコンF2高速モータードライブカメラの番号

ニコンF2高速モータードライブカメラは785万台の初めのほうにまとまってます。
具体的には78500**辺りから78505**辺りに見られます。ただ、これらの番号はF2と重複するのか、あるいは他のF2と連続しているのかはもう少し番号を調べてみないと判りません。
たとえ重複していたとしても、通常のF2ではクロームボディですし、これら高速モーターモデルではシリアル番号の上に「H-MD」という刻印があり、外装もチタンの外板で黒のレザートーン(縮緬)塗装ですので、F2派生の別機種という位置付けで問題は無いという認識なのでしょう。

また、これと組み合わされるMD-100ですが、こちらの番号はMD-1、2、3とは別の番号帯で785***と本体の一桁少ない番号となっています。
これらモデルには各ボディにそれぞれ専用に調整されたMDを付けるようになっています、その為裏ブタの内側にボディナンバーとMDのナンバーの刻印が入っています。
一桁少ない番号がMDに付けられていると書きましたが、ボディの下3桁とMDの下3桁は一致せず、例えば、本体がH-MD F2 7850**1としますとMDはMD-100 785**2となるなどバラバラの数字でした。

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ニコノス15mmファインダーDF-11

ニコノスIV-Aの頃までの15mmレンズ用水中ファインダーは、画像のようにカメラ本体に上下で固定する形式でした。
15mma
しかし、これは簡便な裏ブタ開閉式となったIV-A以降では特に使い辛く感じられ、ニコノスV型発売時に改良されたDF-11となりました。
15mma_2

ただ、このファインダーは大きく、単にアクセサリーシューに差し込んだだけでは使用中に脱落する恐れがたぶんにあり、外れ防止策が講じられていました。
DF-11の外れ防止策としては、シュー座部にL字形状の板バネを設け、この板バネの先端とカメラアクセサリーシューの角部とを係合させて使う構造になっていました。こちらは勿論初代ニコノスI型から使えますが、登場はV型の時期まで待たなければならなかったのは、少し遅かったように思います。


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月光仮面のカメラ(ニコンピカイチメイト)

ニコンピカイチメイト、L135AFは1984年3月に発売され、在庫の払底が1987年1月と3年足らずの間におよそ28万台が販売されました。
下はそのピカイチメイトのカタログの見開き部分です。
A

価格はそれまでのピカイチL35AFより8000円ほど安価な34800円と求めやすい設定とし、身近に置いて手軽に使えるというイメージを出す為でしょうか?月光仮面をリバイバルさせてイメージキャラに採用しています。
そして、コピーは「疾風のように現れた」でした。また、通常は「新発売」と初版カタログには付けられる文言が、このカタログでは「新登場」となっています。
S販促品のシールです。

それまではピカイチに中原理恵を採用し、次にこの月光仮面、その後のピカイチシリーズ総合カタログにはラトーヤ・ジャクソン、ピカイチAD2では沢口靖子と女性が続くだけに、今改めてこのカタログを見ますと、この月光仮面は少し異色に感じてしまいます。そういえばニコンミニでは目玉のおやじが出ていましたね。

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Aiニッコール15mmF3.5

Aiニッコール15mmF3.5は1979年8月に発売されました。
それまでに、同じ焦点距離ですが一段以上暗いF5.6の物がAi仕様で1977年5月から出ていましたので、一時的に併売されていた店もあったようです。

下は販促カタログにある仕様などのデータです。
Ai15mmf35a
価格は210000円とそれまでのF5.6モデル185000円より25000円ほど高価でしたが、一段以上明るいのに、大きさはほぼ同じ程度、重さも15グラムほど軽くなり、更にシャープさが増した印象で写りも良く、価格以上の性能向上だったと私は思っています。

このレンズも前玉が大きく出ていますのでフィルターは後部にバヨネット式で付けるようになっています、また、説明に有りますようにいずれかのフィルターを付けないとバックフォーカスが微妙にズレ画質に影響してきます。
しかし、付属の物にはL1BCはあってもUVやNCフィルターは有りません、現在ですとデジイチで使う事が多くなっていると思います、後処理で補正は可能ですが、出来ればオプション品としてでもNCフィルターは出してほしかったところです。

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ニコンFE10の仕様

ニコンFE10の各部名称と仕様などです。
Fe101a(写真工業1997年6月号より)

このカメラはAE付きニコンマニュアルフォーカスSLRとしては小型軽量安価な入門用という位置付けで、登場当時、マニュアル機の拡充と幅広いユーザーに対応する為に発売したと言うことです。

このカメラと先に出たFM10はコシナからのOEMとして有名です。
安価なカメラですが、ファインダー倍率は0.84倍と近年のカメラとしては割合高めで、以前に少し覗いただけでしたが、その時の印象は意外と見易いと思いました、ただ、少し青みがかかっていたように感じました。

AEロックはニコマートFT系ではミラーアップが有った位置にあり、同梱のレンズとの組み合わせでは、使いやすいと思いました。当時、量販店でなぜかFM10ではなく、これを触って、先日FM10の変り種で紹介しましたハーフサイズのFM10を注文するに至りました。

参考資料:ニコンFE10技術資料前編

参考資料:ニコンFE10技術資料後編

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使用説明書の版数

下は、ニコンF2アイレベルの使用説明書裏表紙右下の英数字が分かるように並べたものです。
F2a
この英数字の意味を日本光学時代に問い合わせた事はありますが、社内管理コードとして使用しているもので、内容については公開出来ないという返答でした。
現在のコードと違い、これら説明書の購入時期や内容とその英数字を照らし合わせると、それら数字のいくつかは、意味の推測もそれほど難しくないのではないでしょうか。
これらのうち括弧内の左の数字ニ桁は説明書発行年をあらわし、ドットで分けたその次の一桁ないし二桁は発行時の月ではないかと思われます。
その右のアルファベットもしくはアルファベットと数字はちょっと推測は難しいのですが、括弧の右のC-*やP-*は版数ではないかと思われます。
これを見ますと、79年5月時点でC-20と20版、その後の79年7月にP-1と新たな版数を付けています。
これらで違いを見ますと表紙のF2のロゴマークがC-20までは金色、P-1以降は白色となっていました。
また、P-4では表紙右下に小さく黒字にJの抜き文字が印刷されていました。
内部ではC-*は白黒青の3色、P-*では白黒緑の3色刷りとなり、説明書の項目順や使われている写真、表現なども変更されています。
F2アイレベルのような、発売当初からほとんど変わることの無い機種でも、20数版の版数が作られています。
77年春にAi仕様に変更になったF2フォトミックでは、75年時点で既に23版の物があります。こちらは生憎それ以降のものは手持ちに無いので、最後の版がどの程度まで行っているのか分かりませんが、更に数版は数字が進んでいるのではないかと思います。

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亀倉雄策氏最初の取り説デザイン

日本光学が亀倉氏との関わりを持つようになり、ポスターや広告、説明書などのデザインを発表しだしたのは1954~5年頃からでした。
下はニコンS型の使用説明書としては最終のタイプで、以前にニコンS2の説明書を紹介しました時少し紹介しましたが、このバージョンから亀倉氏のデザインとなりました。

Nikonsa


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2色成型

下はニコンF5カタログの一部です。
F5aa

画像にあります赤い矢印の文字記号類はスクリーン印刷ではなく2色成型と呼ばれる製法で作られています。
それまでの印刷の物は手ズレなどで文字が薄くなって消えてしまうなどの問題がありました。
そこでニコンF5では回転部材に使われている樹脂製品には文字を印刷ではなく、2色成型で作っているとのことです。
これは象嵌のように、部品成型段階で黒の樹脂製品に白い樹脂の文字を埋め込んだような状態に成型していて、多少この部分を削っても、文字などは消えないということです。

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ニコンメーターII型の使い方

以前に単体露出計としても使えるニコンメーターII型を紹介しました。

今回はその使用説明書を掲載します。
Nikonmeterii1a
Nikonmeterii2a

ニコンメーターII型は割合見かける機会が多いメーターですが、本体より取り説は見かけませんので、参考になるかと思います。


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国産35ミリカメラ最初の倍数系列シャッター

ニコンカメラはI型からS型まではシャッターの機構的なものはほとんど変わりがありません。
しかし、ニコンS2から速度も1/1000が増やすなど新設計のものでしたが、このシャッター速度の配列は今日で言う倍数系列となりました。
「ニコン物語」によりますと、この倍数系列のシャッターを採用した国産最初の35ミリカメラがこのニコンS2型だったとのことです。

ニコンS2が発表されたのは昭和29年ですから、もっと早くから他の国内メーカーで出ていたと思っていましたので、これは少し意外でした。
それまではいわゆる国際系列と呼ばれた1、1/2、1/5、1/10、1/25、1/50、1/100、1/250、1/500といった今ではやや変則的とも思える配列となっていました。

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Aiマイクロニッコール55mmF2.8は存在したのか?続編

1月17日の「Aiマイクロニッコール55mmF2.8は存在したのか?」の続編です。

皆さんからのコメントをいただきまして、それらの中に出てきたカタログの画像などです。コメントをいただきました皆さんありがとうございます。
Nikkor80425a_2
1980年4月25日版ニッコールレンズカタログの一部です。

それのAiマイクロニッコール55mmF2.8部分を拡大したものです。
Nikkor8042555mmf28
こちらを見ますとねこさん指摘のように、光学直読用絞りの最小値32はオレンジ色もしくは黄色に着色されているように見受けられます。

また、ニコンF3の新発売カタログのPB-6をつけたF3の画像にはマイクロの55mmF2.8が付いています。
Aimicro55mmf28withpb6
こちらは最小絞り値32が白色にも見えます。光の回り具合でそのように写っているだけで実はオレンジなのかもしれませんが、そうではないとした場合、ニコンF3の初版カタログの画像はレンズもボディも発売前の物を使って撮影されていますので、試作品が使われている可能性は高そうです。しかし、白い文字ならAi仕様と言えそうですので、どうやらAi仕様のレンズも存在はしていると考えても良さそうです。ただし試作品のみの可能性は低くはないのではと考えます。

すずめさんお持ちのAiマイクロニッコールは画像を見ますと明らかに絞り環はAi-S仕様に見えます、また、パッケージや説明書は間違いなくAiとなっています。

おそらくというか、やはり、スポックさん他皆さんの考えとも合わせ、少なくとも国内ではAi仕様では発売はされてなかったのではないでしょうか。
もし、そうなら、なぜ発売時にAi-Sとしなかったのでしょうか?また、後年にAI-S仕様として(同じ物を)発売したのはなぜなのでしょう?
この時点で既に50mmF1.8やシリーズEがAi-S仕様で発表されていますし、海外では前年に発売もされています。明確な理由が分かりません、不思議な登場のしかたのレンズですね。

また、先のコメントに有りましたAFED600mmF4S(IF)ですが、実物は載ってませんがイラストとして紹介されているカタログの1ページを掲載します。
Nikkor86815a
この時には単焦点レンズの距離環がチープでMFでの操作性をあまり考慮してないようにも感じられます。
AF180mmF2.8Sは1988年に距離環のデザインや結晶塗装の外観の(New)タイプへとなりましたね。


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ドイツ人技術者

藤井龍蔵氏がドイツより招聘した8人のドイツ人技術者が、日本光学黎明期の技術向上に大きく寄与したのは良く知られているところです。

その技術者は以下の方々でした。

レンズ設計 マックス・ランゲ(Max Lange)  在任期間:1921/1/17-1923(日本にて在任中病没)

顕微鏡など光学設計 ハインリッヒ・アハト(Heinrich Acht) 在任期間:1921/2/18-1928/2/17

精密機械加工・機械技師 エルンスト・ベルニック(Ernst Bernick) 在任期間:1921/1/24-1925/8/1

レンズ設計 ヘルマン・デイルマン(Hermann Dillomann) 在任期間:1921/2/18-1925/?/?

一般製図・設計 オット・スタンゲ(Otto Stange) 在任期間:1921/3/?-1924(日本にて在任中病没)

レンズ研磨 アドルフ・ザトラー(Adolf Sadtler) 在任期間:1921/6/16-1925/8/1

レンズ研磨 カール・ワイゼ(Kurl Weise) 在任期間:1921/1/24-1925/?/?

プリズム平面研磨 アルベルト・ルーぺルト(Albert Ruppert 在任期間:1921/1/24-1925/?/?

彼らは5年契約でやって来ましたが2名は任期途中に病没、他の6名は任期を満了したと50年のあゆみには載っていました。

藤井氏による人選にあたっては8人の技術者のあいだの協調という点を重視したと言うことです。

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Aiマイクロニッコール55mmF2.8は存在したのか?

Aiマイクロニッコール55mmF2.8の販促資料の表紙と裏表紙面の画像です。
55mmf28aimicroa

発売は1980年2月で、これには当時同時期に発表されたニコンF3に着けられた画像が使われています。
しかし、良く見るとこれはAI仕様ではなく、既にAi-S仕様の絞り環になっています。

この発表時には同様に50mmF1.8やシリーズEはAi-S仕様ででていましたし、こちらの50mmはちゃんとAi-Sの表示で同時期の販促資料には載っています。
マイクロ55mmF2.8のAi-Sは翌1981年12月の発売ですので、私が入手したこの資料が、実はAi-S表示するはずが印刷の手違いなど間違っていただけなのでしょうか?

因みに画像のF3ボディは初期型の特徴であるバルブの文字がオレンジですし、AEロックボタンもまだ変更されていません。グリップの擬革もネオプレンゴムでは有りませんので、1981年夏以前の物と思われます。
実は発売当初からAi仕様での存在はなく、Ai-S仕様のみだったと考えていますが、本当のところはどうなんでしょう?SタイプではないAi仕様を使っている方やご存知の方コメントいただけないでしょうか。

さて、このマイクロニッコールですが、それ以前のF3.5のタイプでは設計時の基準倍率を1/10にとって行っていましたが、こちらは近距離補正方式にし、一般レンズ同様に無限遠での設計とし無限遠から1/2倍まで良好な画像が得られると説明にありました。それを踏まえてのコピーが「一般撮影にも好適な、マイクロレンズ」なのです。

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最初のニコン概略図

これはニコン物語に出ていた高橋実氏の書いたニコンカメラの概略図で、この中には、おそらくニコンの構造を図解した最初の資料ではないかと書かれています。
A

また、これには大事な忘れ物があり、それは、レンズ交換などの際必要なヘリコイド部の無限留めで、「このように大事な機構が忘却されてしまったということは、信じ難い珍事であった。」と書かれています。
確かに、この図を見ますと、それらしい機構は見当たりませんね・・・・
また、当初はダブルマガジンで構想されていた事もわかります。

因みに、この作図者の高橋氏はニコンS2のシャッター設計者でもありまして、その時の事を以前少し紹介しましたので、覚えている方も居られるのではないでしょうか。

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ニコン S-36展開図

ニコンS-36/S-72の修理指針にある展開図の一部ページです。
S361a
これら部品は次期モデルにあたるニコンFのモーター「F-36」とあまり変わっていません。


下はF-36(左)とS-36(右)の本体カバーから外した状態の図です。

Fs36

F-36に有るコマ速変換の「遅延装置」を取ってしまえば、ほぼ、S-36に転用が可能に見えます。
また、実際にそのような改造によるS系モーターも有ると聞いています。

このようにS系からFまで昭和32年から昭和49年の現行期間、ほぼ変わらない機構を保ち一線で活躍していたことは、ニコンカメラのモータードライブの完成度が高かったことを示しているといえます。


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ニコンS3の使い方(使用説明書のデザイン)

ニコンS3の使用説明書の表紙です。右が英語版、左は日本語版です。
S2やSP同様にこちらも言語により配色を変えてありました。
S3je

S3復刻の際の説明書でも同じデザインですが、こちらは赤い文字でYEAR 2000と改行後の下の段にLIMITED EDITIONが表紙のNikonの下に追加されています。また、そのバランスをとる為でしょう、僅かに文字全体が上に移動しています。さらにNikonの横のSはオリジナル版ではnに掛かっていますが、復刻版では離れています。
近年のNikonの書体はこの当時より文字の傾斜が少し起きていますが、こちらの復刻版でもやはり近年のデザインと同様に文字が起きています。

S3newa

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ニコンF4 カタログ

ニコンF4はF一桁機では唯一外装にエンプラを多様したモデルですが、カタログも他のF一桁機とはひとあじ違ったものでした。

それは、ニコンF4カタログの表紙は、他のF一桁のプロ機のカタログとは少し趣が異なっていて、画像のようにカメラは何処にも載って無くて、文字のみで構成されていました。
下画像右にある金色地の表紙のタイプや同じデザインでグレー地の表紙に金色の文字、グレー地の上部にNikonF4の金色の文字、グレー地に黒の四角に白抜きでF4のロゴが中央に配した物など時期によりデザインは多少変わっていますが、一貫してカメラの画像やイラストは載っていませんでした。

また、これとは逆に、下画像左のように英語版(国内配布)ではニコンF4の画像のみで、ニコンの社名や機種名の文字はなにも見当たりません。(他に日本語版と同様にロゴのみのカタログもあるようです。)

F4catalog


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ニッコールレンズ3つのチャンネル

下はカメラ雑誌に掲載された記事をメーカーが抜粋し冊子としてパンフレットなどと同様に配布した物で、それの日本光学版といえるものです。このような記事とのタイアップしたメーカー冊子を当時マルチプルPR誌と呼んでいたようで、他のメーカーの記事の冊子もいくつかありました。日本光学の場合、以前に紹介しました写真工業のニコンSP特集記事の冊子など古くからこのような形態のパンフレット?を出していました。
Nikkor3a
表紙及び裏表紙です。

元記事は、確か昭和35・6年頃の日本カメラの記事ではなかったかと思いますが、記憶が定かではありません。
当時の同内容の雑誌などお持ちの方、情報をお寄せください。
また、要望があれば内容を後日紹介したいと思います。


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フィルターのケース

これは、昭和28年~30年代初めに出回っていた日本光学のシリーズフィルターのケース(とその中身)です。
画像のものはシリーズVIIIで当時おもに8.5cmのフードに挟み込んで使うなどの為に用意されたものでした。
Seriesviiifilter

以前は数枚を収めることができるソフトなフィルターケースを使っていましたが、傷付けてしまったり、カビを生やしてしまったりして、結局単体で収めるケースに戻してしまいました。

その中でも、私はこのコンパクトのように開いて出すタイプのケースが好きで、以前はカメラ店のジャンク箱の中からメーカーを問わずいくつか漁っていたものでした。

それは蓋を回して開けなくても良いと言うことと、一体になっているので蓋を落とす心配がないという理由からですが、ただ、気をつけないと不用意に開いてしまう恐れもありますので、乱暴には取り扱いしないよう心がけています。

現在のニコンフィルターのケースは角型で柔らかい樹脂製の、上の物のように蝶番状に開く物になっていますので、今はこちらを多用しています。

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S系ニコンマウントニッコールレンズ

B5サイズ4ページ1枚もののニッコールカタログです。
ニコンS2の前期型が写っていますし、掲載されているレンズなどから1955年頃のものと思われます。

Saa
Sbb
この頃には既にクローム鏡胴のものは無く、全て黒鏡胴へと切り替わっているのが分かります。
しかし、標準レンズのフィルターが平枠のシリーズフィルターを指定していますので、フードは2分割のねじ込み式の物でまだスプリング式のラッパ型フードは出ていません。
望遠レンズのレフボックスは2型になっています。(18cmF2.5レンズのフィルターがシリーズXIとなっていますが、IXの間違いですね。)
また、この少し後1956年春に5cmF1.1や3.5cmF1.8が発売されます。

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ユーザーアンケート

下はニコンFAの販促資料にあったニコンユーザーへのアンケート結果の一部データグラフです。
Photo決定理由
Photo_2購入者の職業


これを見ますと、技術系の方が割合として多いのですが、これが他のメーカーでも同じ傾向に有るのかは同様の他社データを持ってませんので分かりません。
その技術系の方が多い為でしょうか、決定理由で機構の良さが購入理由のトップになっています。何と無く判るような気がしますし、これは時期は違いますが、以前に紹介しました愛用者アンケートの結果ともほぼ近いものとなっています。

アンケートの時期とは大きく違い相当遡ってしまいますが、私がニコンを初めて買った時は学生で、機械いじりが好きで、ニコンの厳格なモノ造りに裏打ちされた堅牢性やレンズの評判が購入理由の大きな要因になっていました。

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ニコンS2 使用説明書(使い方)

ニコンS2中期頃の使用説明書です。こちらの右上緑の表紙の物の内容です。
S2
S2_2
まだ、この頃は5cmF1.1は出ていませんでした、また、フードはねじ込み式の物からスプリング式へと変わっています。

*アップロードした画像はリサイズされてしまいますので、もう少し大きな画像を見たい方はこちらへ。
S2使用説明書前編
S2使用説明書後編

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ニコン28Tiのレンズ性能

ニコン28TIに着けられているニッコール28mmF2.8のレンズ性能の一部を現したもので、写真工業1994年11月号に掲載された同カメラのテクニカルレポートから抜粋しました。

28ti

この28TIのレンズは先に出た35Tiと比べると少しシャープ感が乏しく、周辺減光も多少目立ちますが、2段ほど絞りますとそれもほとんど気になりません。

とはいえ、私は距離環もフォーカシングギヤも無く、マニュアルフォーカス的な使い勝手はあまり考えられてないのが気に入らず、28ミリの画角も個人的には苦手で今は手元にありません。と、書きつつ、35ミリの画角はなぜか好きで、35Tiは手元に残してますが・・・(汗)
これら兄弟カメラの外装にはチタンが使われていますが、板厚が薄いのか少し剛性感に欠ける印象です。

さて、28Tiでは以前に取り説からの仕様を紹介しました。
仕様のほかの技術資料は下を参照してください。

参考資料:28Ti技術資料前編
参考資料:28Ti技術資料後編


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ニコンF3 発表展示会

F3a
これはニコンF3とEM、及びシリーズEなどの新しいレンズなど新製品の発表展示会開催のDMはがきです。
たしか全国各地で日程をずらして行われていたはずですが、私の手元には、1980年3月13日から16日まで銀座松坂屋にて行われた際のものが残っていました。

ニコンのプロ機が初めてAE搭載、電子シャッターで出てきた事で、私は、非常に興味を持って迎え入れたという覚えがあります。
また、共通のデザインによるAE専用の普及機EMは海外で先行販売され、雑誌でも既に取り上げられていましたので、こちらも興味を持っていました。

そして、発表展示会で実際に手にし、すぐにF3とEMの予約を入れてしまい、EMとシリーズEレンズはすぐに入手出来ましたが、F3を実際に手にするまで2週間近くかかってしまいました。当時、プロ仕様のニコンで電子シャッターによるAE機の耐久性、信頼性を危惧する声をいくつか聞いてましたので、販売においての出足はそれほどでもないだろうと勝手に思ってましたので、手元に届くまでの期間が長かったことを意外に感じたことを思い出しました。

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ニコンS2 使用説明書のデザイン

これはニコンS2の取り説の表紙です。
S2a

2種類の色違いで並んでいますが、以前にニコンSPのカタログやニコンFの取り説の時に記しましたように、こちらも色違いで日本語と英語版になっています。
上の方が下の物より時期的には古いものとなっていて、それぞれの右側が日本語版、左は英語版です。

これら説明書で同じ表紙デザインでも時期により内容に少し違いがある物がいくつか見られ、例えば、レンズフードが初期はシリーズフィルターを挟み込む分割、ねじ込み式の物が載ってますが、後にはラッパ型のスプリングフードになっていたり、レンズやアクセサリーも追加されていたりします。
そのうち内容を紹介したいと思います。

また、この説明書の表紙デザインも亀倉雄策氏です、このような説明書のデザインを氏が手がけた初めの物は1954~5年頃でニコンSの最後期タイプになります。
それ以前は横長のものでしたが、このタイプのS型説明書では異なったデザインがいくつか見られ、初期はニコンM型とほぼ同じものでした。

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50mmF2クラスレンズの解像力

写真工業1979年12月号「カメラレンズの画質は向上したか」-50mmF2レンズの変遷-記事中にあった同レンズ類の解像力の一覧です。
50mmf2a
これを見ますと近年のレンズでもそれほど解像力は上がっているようには思えません。
それは、昭和30年代頃までは解像力を割合重視し、近年はレンズ評価でMTFを重視している為と思われます。

しかし、フジカ35SEのフジノンレンズの中心部解像度はすごいですね、この記事を読んだ当時、古いコンパクトカメラを見直すきっかけになりました。また、ズミクロンに刺激を受け?いわゆる放射能レンズにも興味を持ち、タクマー50mmF1.4などを集めたりもしました。

ニッコールオートS5cmF2やS系ニコンマウントの5cmF2のデータなど知りたかったところですが、この記事では生憎コントラストのデータは有りませんでした。

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ニッコールレンズの設計理念

下は日本カメラ誌増刊「ニコンシステムの使い方」にあった記事“ニッコールレンズの設計理念”の一部です。
1aa
傍線部に有りますように異常分散レンズの事が少し紹介されています。
当時はまだニコンFマウントレンズでは製品が出ていなくて、どのようなレンズなのか期待をしていました。
これはこの本誌に近日発売として紹介されているニッコールオート400mmF5.6(C)に使われているレンズもその中の1つと思われます。また、後の文中には近頃発表した(当時)300mmF2.8も超色消高性能レンズ採用の例として挙げられています。
参考資料:ニッコールレンズの設計理念


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望遠レンズの標準 135mmF2.8

以前にも少し記しましたが、1970年代頃までの解説書などにはレンズを揃える場合、28mm、50mm、135mmを揃える、または、24mm、50mm、100mm(105mm)、200mmを揃えるといろいろな撮影にひろく対応できるとあったよう記憶しています。
そんな当時に、多くの方が初めに揃える望遠レンズとして、定番がこの135mmF2.8でした。
カタログのコピーにもありますように、望遠レンズの標準といえるものでした。
135mmf28auto1a
135mmf28auto2a

価格もこのレンズが登場する前に出ていた135mmF3.5と4700円ほどしか変わらず、また、鏡胴デザインもそれまでのニッコールオートと少し雰囲気が異なり、距離環はヤスリ目状のギザとなっていて、フードも短いながら組み込まれ使い勝手は良かったです。

このレンズは昭和40年12月に発売され、昭和49年3月にマルチコート化、その1年後にはニューニッコールへとデザイン変更されました。
そのニューニッコールも翌年コンパクト化したSタイプへと代わり、さらにその翌年にはAI化と4年連続ほぼ1年間隔で新しいタイプへと変更されていきましたので、その変遷期間に出たレンズ達はそれほど多くは無いのかもしれません。

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ニコンFM2 部品図

下はニコンFM2の修理指針にある全体の大まかな部品図です。
Fm2
この133番はニコンFをMD付きで使っている方には懐かしい?部品名で「MDシーソーレバー」なのです。
また、これらの番号の前にBが付いているのは、以前にも記しましたが、部組品です。

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