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ベローズIII型

ニコンFマウントのベローズアタッチメントの中では最もコンパクトで軽量なモデルです。
最終モデルではレール先端のFマークは省かれた物もありました。
私は屋外でも花などをじっくり接写したい時はPB-4を持ち出していますが、昆虫など小動物を接写する時はマイクロニッコールとこの3型、他にベローズニッコールの組合わせが割合としては多いです。

下はベローズIII型の撮影倍率のグラフです。
Iiia


この中で105mmF4やベローズニッコール135mmF4、オート200mmF4は逆向きでの表示がありません。
一般に望遠は逆向き使用してもそれほど倍率は稼げず、低倍率では画質も芳しくありません、実用上あまりそのようには使いませんので200mmなどは納得できます、しかし、135mmF4や105mmF4はそれとは別の理由もあります。
それはアタッチメントサイズが52mmではなくリバースリングBR-2が使用できないからです。
これらはそれぞれ43mm(ベローズ用135mmF4の後期ロングマウントタイプは52mmに対応できるようになりました)と34.5mmでした。一応43mmはステップアップリングで52mmに変換してやればOKですが、34.5mmから52mmへのステップアップリングは早々見つかりません。それでもマウンテンニッコールを逆向き使用したくて、私は下のエルニッコール用前側マウントリング(34.5mm/39mm)と、マクロ接続リング(Lマウント/Fマウント)を使い試みました。10年以上前の話です。結果は正向きとそれほど変わり無い印象でしたが倍率も稼げる訳ではないのであまり意味の無い試みでした。
Ela

私は持ってないのですが、SやLマウントのレンジファインダー用マイクロニッコールやLマウントの広角レンズで34.5mmの物を逆向き使用する場合はこのリングが有用ではないでしょうか。

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ニコンF2 高速モータドライブカメラの使い方

ニコンF2高速モータードライブカメラ、いわゆるF2Hですが、高速巻上げに対応する為、固定ミラーにより通常のF2とは多少扱いが異なります。
下はその使用説明書(取り説)です。
F2h1a
F2h2a
F2h3a
F2h4a

以前に少しこのニコンF2 高速モータドライブカメラは紹介しましたのでそちらも参考にして見てください。

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マイクロニッコール200mmF4(IF)

Aiマイクロニッコール200mmF4(IF)の仕様などです。
200mmf4microa
1979年3月発売とAI-S化目前に出ました。
私は昆虫の接写が好きで、出た当時から使っていますが、説明文にあるようにワーキングディスタンスの広さと、レンズが繰り出されないので手持ちでの撮影でも使いやすく、昆虫など機動性が欲しい撮影では特に多用していました。

ただし、内焦方式では中間リングは画質の低下が大きくなってしまうようで用意はされておりません。その為、説明にあるように、このレンズで等倍までの拡大撮影をしたい場合、テレコンバーターTC-300やTC-301を使うようになっています。また、同じ2倍のテレコンでもTC-200は開放時など画像周辺部での像の流れが目立ち使用を進められません。これが、AF版では単体で等倍まで使えますので利便性は更に高くなっていますね。

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ニコンF2 昭和51年7月1日現在

今回もカタログネタです。
下は昭和51年7月1日現在のニコンF2カタログの表紙です。
2種類出ています。違いが分かる方は居られますか?
F219760701c

実は赤い文字の方は薄手1枚ものを折りたたんだカタログで、白い文字の物は22ページとなっております。
私の手元にはいくつかF2カタログがありますが、このように同じ日付で厚口と一枚ものが存在するのはこれしか持っていません。割合珍しいのではないかと思い紹介しました。


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ニコンS2カタログ

ニコンS2のカタログです。
S2catalog
S2catalog_2(Y氏資料より)

変則の4つ折1枚もので、白黒青の3色刷り、時期は1956年頃と思われます。
まだ、マイクロ5cmF3.5や5cmF1.1が発売される前のもので、複写装置が小型(SA)、中型(PA)と呼ばれていた時期です。
このカタログではカメラの特徴などは説明されていますが、仕様表といったものは載っていません、これは取り説(使用説明書)でも同様でした。

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ニコン ニューF英語カタログ

ニューFの英語版カタログの表紙です。
Newfcatalog1a
このカタログ、内容は変わりませんが、国内向けと海外向けがありました。
違いは裏表紙の拠点網が国内版は各営業所など、海外向けは現地法人の所在地などになっています。
Newfcatalog2a上が海外版、下が国内版です。

*このようなカタログはニコンF2でも有りました。おそらく他の機種も同様だったと思われます。

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ニコンSPポスター

Spa4
昭和32年に発売されたニコンSPのポスターです。
亀倉雄策氏のデザインで、毎日デザイン賞などいくつかの賞を受けているとのことです。

私の好きなポスターです、B1サイズのオリジナルはとても少ないそうですが、A3サイズでスチロールのパネル材に張られている店頭用?の物(コピー品?)はいくつか目にしていますし、所有されている方も居られると思います。

右側黄色のSPの横に「NIPPON KOGAKU KK TOKYO JAPAN」の文字が入って無い物も書籍では見たことがあります、もしかしたら、何かに出展した物なのかもしれませんね。

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ファインダースクリーンの秘密を探る

画像は写真工業1990年3月号の特集「ファインダースクリーンの秘密を探る」内にある各種マット面の顕微鏡写真です。
Photo
これを見ますとニコンFの物はスリガラス状、明るいと言われていた後年のAF機などの物は規則正しくプリズムやレンズ状の起伏が付けられているのが分かります。

個人的にはF2時代の物やF3のスクリーンがプレビューの際の深度と実際の深度が近い感じがし、また、明るさとのバランスも良いと感じています。
この記事の出た時、刺激を受けてF2の枠にF4のBスクリーンを入れて使ってみましたが、確かに明るくなりましたが、何か「素通しに近い」という第一印象で、当時はまだ、AF機を所有しておらず、こういったスクリーンに馴染みが無かった為で、結局、すぐに別のF2用Jスクリーンを入れてしまいました。

さて、この写真工業の特集にはこのマット面の違いによる像の鮮鋭さ、拡散特性と明るさ、明るさとピント精度などを解説、他に当時のフラッグシップ機キヤノンEOS-1とニコンF4のファインダースクリーンの比較などが掲載されています。

参考記事:ファインダースクリーンの秘密を探る(前編)
       ファインダースクリーンの秘密を探る(後編)


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HN型番のレンズフード

以前に型番ネタとして「HK型番のレンズフード」を紹介しました。
今回はHN型番を紹介します。

HN-1:24mmF2.8,28mmF2,PC35mmF3.5/2.8
HN-2:28mmF3.5/2.8
HN-3:35mmF2.8/2/1.4,マイクロ55mmF3.5/2.8
HN-4:GN45mmF2.8
HN-5:50mmF1.4
HN-6:55mmF1.2
HN-7:85mmF1.8,80-200mmF4.5
HN-8:105mmF2.5
HN-9:20mmF3.5,PC28mmF4/3.5
HN-10:200-600mm
HN-11:50-300mmF5.6/4.5
HN-12:52mmPLフィルター用
HN-13:72mmPLフィルター用
HN-14:20mmF4
HN-15:18mmF4
HN-16:ED180-600mmF8
HN-17:ED360-1200F11
HN-18:ED200mmF2
HN-19:
HN-20:85mmF1.4
HN-21:E75-150mmF3.5
HN-22:35-70mmF3.5
HN-23:80-200mmF4
HN-24:E70-210mmF4,100-300mmF5.6,AF70-210mmF4
HN-25:ED80-200F2.8S
HN-26:62mmPLフィルター用
HN-27:500mmF8New
HN-28:AF80-200F2.8
HN-29:77mmCPLフィルター用
HN-30:AFマイクロ200mmF4
HN-31:AF85mmF1.4
HN-32:IX60-180mmF4-5.6
HN-33:IX30-60mmF4-5.6
HN-34:77mmCPLフィルター用(New)
HN-35:Ai45mmF2.8P
HN-36:AF-3
HN-37:AF-4

HN-19は分かりませんでした、ほかにおもしろレンズ工房どどっと400mm用のTI.HN-1という52mm径フードもありますね。

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ニコンFアクション

ニコンFの中のファインダーシステムで新たにフォトミックFTファインダーが追加されたとほぼ同時期にアクションファインダーも追加されました。
それぞれに本体をつけた専用カメラも発売され、下がその新発売を知らせるカタログです。
このカタログは1枚物2つ折り4ページの体裁で、それぞれ各2ページづつニコンFフォトミックTnとニコンFアクションの説明になっています。そのうちのアクションファインダー付き部分2ページを今回紹介します。
Fa

このようにニコンFでは「ニコンFアクション」としてセット品を発売していましたが、ニコンF2の時には(計画はあったようです)セット品の販売はされなかったようです。ニコンFアクションではあまり数が出なかったようで、その結果を受けてアクセサリーとしてファインダーの販売のみとなってしまったのでしょう。

私は不勉強でこのニコンFアクションの専用取り説(使用説明書)の存在の有無を知りません。もし持っておられる方などがいましたらコメントなどいただけないでしょうか?

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複写装置PF型

今回も複写装置の紹介です。
ニコンFを使用して複写がやりやすいよう考えられた複写装置の使用説明書です。
Pf1a
Pf2a

A4版を2つに折った物で表紙を入れて4ページの簡便なものでした。
これは蝶ネジを緩めてカメラの角度を90度と45度の角度に変えられるようになっていますが、6図では40度と誤植があります。また、最終ページにはマジックインキで一文が消されています、ここに何が書かれていたのかは分かりませんでした。
印刷時期と思われる数字で59とありますので1959年と考えられ、使われているカメラは初期の物640万台のFではないかと思われます、レンズも5cmF2ですが、そのレンズに関係する一文が書かれていたのかもしれません。

この装置は別に支柱を固定する台板、もしくはテーブルクランプ、または格納箱兼用台のいずれかを用意する必要がありました。それぞれの価格は台板が2380円、クランプが1400円、箱が6000円、PF型装置が23800円となっていました。また、発売時はPF型となってましたが、1969年か70年頃からPF-1と型番が振られるようになりました。

接写用リングですが、馴染みの深いKリングではなく、その前身の記号がABCDとなっている物が載っています。
以前に紹介しましたように、これはサイズ的にはKリングと変わっていませんので、そのままKリングの該当品と読み替えても問題はないようです。

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ニコンFフォトミック

Fphotomic1a
Fphotomic3a
上はニコンFフォトミックのカタログの一部分です。
このカタログは3つ折1枚のもので、表紙と中面の一部です。
これには50mmF1.4と58mmF1.4の2つのF1.4標準レンズが併記されています。
しかし、画像に使われているレンズは以前記しました疑惑?の5cmF1.4のときのように5.8cmF1.4のみしか写っていません。やはり、50mmF1.4はこのカタログ製作時には間にあわなかったのかもしれません。

価格表に目を向けますと、発売当初はレンズ付きでしか販売をしていなかったのか?カタログにはなぜか本体のみの価格を意図的に消したように薄くなっています。

また、その下段のコンパートメントケース(角型)とは後にFB-1と呼ばれた物で、市場ではほとんど見かけません、フォトミックファインダー付きFやニコンメーター付きのニコンFを無理なく収納出来ますが、レンズは標準レンズクラスより小さな物とフィルターなどしか入れられません。
これらケース価格も訂正のシールが貼られています。
Fb1aaコンパートメントケース(角型)


フォトミックファインダーは初期のものですので、受光部スイッチは遮光板式で、ASA感度を設定するには上面の2本のピンを指で引っ掛けて回して行います。

雑誌広告も含め、ニコンFフォトミックでは修正が多く、いろいろな想像を膨らませることができる登場でした。

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Aiニッコール105mmF1.8S

105mmF1.8Sの販促資料の表面と裏面(中2面省略)です。
105mmf18ais1a
105mmf18ais2a

このレンズは明るくて良いのですが、(ディスコンになって久しく、今更ですが・・・)フードが貧弱で別売りで良いのでもっと効果の高い大型の物を出して欲しかったところです。

個人的には一時所有しておりましたが、85mmF1.4の方が出番が多く、105mmを持ち出す場合でも、ついついマイクロの105mmF2.8Sやマウンテンニッコールを付けてしまい、結局あまり使わず、割合早い時期に手放してしまいました。

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ニコンによる接写について

画像は先日紹介しましたSA型小型複写装置の初期の物で、写真工業1954年5月号に掲載された記事の中の装置一式です。
A

これを見ますと、本体のほうはSA型のような蛇腹ではなく、エキステンションリングによる倍率固定での撮影が前提になっています。その為、撮影範囲となる透明な枠も付属しています。

スタンドの支柱は2本で、その間に距離を定める棒ゲージを嵌めるようになっています。
また、棒ゲージ自体もネジによる微調整が可能となっています。

こちらにはまだ遮光リングは付属していません。

以上が大まかな違いで、この装置の紹介記事はこちら

をご覧ください。

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パーフォレーションの無いフィルムが使えるニコノス

ニコノスやニコノスII型はフィルム装填の際、フィルムレール端にスプロケットが無く、単純にスプールに差し込むだけとなっていて、フィルムのパーフォレーションを必要としません。
これですと、通常、巻き上げていくとスプールの巻き径が大きくなっていき、コマの間隔が徐々に広くなってしまい、既定数の撮影は望めません。
そこで、このカメラは撮影が進みスプールの巻き径が大きくなるのと反比例で巻き上げの角度が徐々に小さくなり、結果的に巻き上げ量を一定に保つ工夫がされています。

これを逆手にとり、パーフォレーションの無いフィルムを適宜フィルムの幅をカットしパトローネに収めてしまえば、
特殊なフィルムも使うことが可能です、ただし、極端に薄いフィルムはコマが重なる恐れがあります。

しかし、今は銀塩フィルムはかなり種類が減ってしまいましたし、特殊なフィルムでの水中撮影(通常の撮影も)というのも私は思い浮かびません。また、現在はデジタルカメラを使うでしょうから、小ネタとしてそういった事も可能だという程度の知識でしかありませんね。

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ニコン用小型複写装置

これはニコン用小型複写装置の使用説明書です。
1a
2a(Y氏資料より)

これに付いているカメラがS2ですので、中期の説明書となります。

この装置はS型の時に発売され、表題のように呼ばれていましたが、後に中型の複写装置が発売され、また、ニコンF用の複写装置もでますと、区別する為に小型はSA型、大型はP型と呼ばれ、S系とF系があるP型は分けるためでしょう、それぞれPA型、PF型と呼ばれていました。この辺は以前に紹介しましたニコン複写装置(ニコン教室4)の内容を見てください。
PA型はS2の時代に登場しました、SP登場でカメラ本体サイズの違いからこのPA型も改良バージョンへと変更になりました。(S2時代は単にP型複写装置とよばれていたようです。)

*昭和29年5月の写真工業には35ミリ判小型カメラの接写・複写特集が組まれ、その中に更田氏執筆によるSA型の前身の紹介記事(3ページ)が掲載されています。これには今回の物とはスタンドや本体に少し違いがあり、また、付属品なども多く、後日紹介したいと思います。

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2000年限定品販売広告

2000a

これはニコンエキスプレス2000年2月23日号の最終ページの一部分です。
S3の復刻とミクロン7倍が限定で販売されることを広告しています。
これが一般に発表された最初の広告の1つだったように記憶しています。

この時はまだS3の販売方法、価格、付属品の詳細は出ておりませんでした。
その後4月6日より6月30日まで受注、受注数は必ず販売するという、希望者全員が手にする事ができるものでした。
また、価格は480000円とし、ケースは別売りで25000円、残念ながら、これ以外の別売り付属品は販売されませんでした。

受注総数はおよそ8000台程度といわれ、この手のカメラ、価格の限定品としては相当多く生産されました。
また、当初は受注後の7月から順次出荷される予定でしたが、生産数が多数になり、出荷は秋(10月)にまで遅れる事になりました。
注文者には、その遅れの連絡と共に昭和35年頃のニコンカメラカタログの復刻版を送付しました。

この後ニコンカメラの復刻品はS3 LIMITED EDITION BLACKが2000台、SPブラック復刻モデルが2500台の合計4500台と2000年以降に12000台以上の新品ニコンカメラが市場に出てきました。

ミクロンの方ですが、金色はおめでたい?ので結構ですが、個人的には6倍でブラック塗装モデル、または外装をチタンにした6倍モデルを出してほしかったところです。

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ニコンのブランド化

以前にも記していますように日本光学の35ミリ判高級カメラは昭和23年登場から「ニコン」でした。
それがニコンF登場以後くらいから「ニコン」「Nikon」は日本光学の製品全般を指すようになっていきました。
特にニコレックスやニコマートなど日本光学製カメラでニコン銘を持たない製品が出てきますと、それにニコンブランドを意識させるかのようにロゴが入り出してきたように感じていました。
昭和40年代初めくらいには双眼鏡や顕微鏡、天体望遠鏡などの他、万能投影機など工業製品も含めかなりに
定着していたように思います。その後完全にニコンが定着、ご存知のように日本光学工業株式会社から株式会社ニコンへと社名も変わりました。
Nikonoscatalog
上の画像はニコノスのカタログ表紙ですが、当初はニコノスブランドのみの表示でしたが、その後「Nikon」の文字が追加されるようになりました。
これもニコンのブランド化の一環の例ではないかと思っています。


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フォーカシングユニット 中継リング

東京オリンピックの前、1964年8月に超望遠レンズ400mmF4.5、600mmF5.6、800mmF8、1200mmF11が発売されました。
このレンズ群は自前のヘリコイドリングなどピント調節機構をもって無く、その為の共用アクセサリーとしてフォーカシングユニットが用意されていました。

このユニットには自動絞り機構が組み込まれており、400mm~800mmまでの望遠レンズには自動絞りがつかえますが、1200mmにはレンズ本体の普通絞りを使うようになっていました。

このユニットのヘリコイドを使った場合各レンズの最短撮影距離は5m、11m、19m、43mとなり、それより近距離を使う場合のために下のような中継リングが準備されていたようです。
A(使用説明書より)

上の画像を見ますと、「別途販売予定」になっています、私はこれら望遠レンズ及び、フォーカシングユニットをもってませんので詳しいことは知りませんが、この中継リングを見たことがないのです。
実際に販売されていたのか、もしくは後には標準付属品となっていたのかなど情報をお願いします。

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ニコンF2 使用説明書の表紙

ニコンF2の取り説の表紙は英語版と日本語版では機種によっては結構表紙のイメージが変わってきます。

F2photomicej
以前に少し紹介しましたが、今回取り説を並べて日本ではあまり馴染みが無い英語版の取り説との表示の違いを紹介します。
この画像は上下同じ機種の英語版と日本語版を4機種ほど並べたものです、F2フォトミックや画像には無いアイレベルモデルはほぼ同じですが、画像に無いF2フォトミックSや上のモデルは日本語版ではメーカー呼称どおり「ニコンF2フォトミックSB」や「F2フォトミックA」、「F2フォトミックAS」と表示されているようなデザインになっています。
しかし、英語版ではこれが取り説表紙を見る限り「ニコンF2S(フォトミック)」や「F2SB(フォトミック)」、「F2A(フォトミック)」、「F2AS(フォトミック)」でフォトミックは副次的な表現になっている印象です。また、eBayなどの出品での表示でも「F2AS」などの表現をしている方を多く見かけます。

この辺の表示の違いがどのような経緯で出てきたのか分かりませんが、私自身は日本語版の表示に馴染んでもいますし、呼称と合っていてしっくりきていると思います。

因みに箱は日本語の取り説と同様のデザインで海外でも共通です。

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世界初の自動絞り200mmレンズ

ニッコールQオート200mmF4は1961年7月より発売されましたが、当時はまだ、ニッコールの望遠レンズもプリセットもしくは普通絞りの18cmや25cm、35cmなどニコンマウントの物にN-Fリングを使い共用していましたので、200mmではこれがFマウントニッコールとして初の自動絞りであり、他社にもまだこの距離では自動絞りは無く、事実上これが世界初ということです。初期はセンチ表示で組み込みフードの横にあるネームリングもクロームでアクセントになっていて、これが後のオートレンズとは少し雰囲気を異にしています。

下は、ニコンFマニュアルにある200mmF4説明部分です。
20cmf4autoa

この初期のレンズでは9枚絞りの物は存在せず、中古価格もそれほど高価ではないようです。
少し暗いですが、安価ですし、クセの無い描写で開放でも程よい深度があり割合使いよいレンズです、世界初ということですので(汗)1本は手元に置いていても良いのではないでしょうか。

*12月21日追加
世界初の自動絞り200mmレンズ出展の1つとして写真工業1961年7月号の記事部分を紹介します。(以前に紹介しましたので再掲です。)
20cmf4a
これには、世界初の文言は含まれてはいないと思い込んでおりましたが、私の勘違いでした。
すっかり忘れていましたが、たぶん、私が初めて知ったのはこれだったようです。

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ニコン アフターサービスの考え方

これは1983年2月のニコンF3AFカタログ裏表紙にあった「アフターサービスの考え方」の記述です。
A
このように、当時のフラッグシップ機などのアクセサリーの一部は、製造打ち切り後数年間は継続販売をしていました。しかし、実際はそれらも期間内でも、予定数製造した在庫が払底しますと、バックオーダーが多数に至らないと判断されない限り再生産はされなかったようで、打ち切られてしまいました。

また、液晶部分の交換に関する記述もこの頃のニコンF3カタログと同ようです。

カメラ購入者の愛用者カード送付の際いただける冊子が、この頃はまだ、「新ニコンの世界」が残っていたようで、「ナイスショット」とどちらかを選ぶ事が出来たんですね、その後の6月のカタログにはその中の「新ニコンの世界」が無くなっていました。

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ニコンSの使い方

ニコンS型の使用説明書(日本語版)の表紙です。
Sa

ニコンS2以降の機種に関しては、割合ウェブ上で使用説明に関するものを見かけますが、案外とこのS型は少ないようです。
S型は基本的にはI型やM型と同様と考えて良いので、画面サイズやシンクロ部分以外は下の説明書で代用しても差し支えないと思います。
S1a
S2a
S3a

尤も、ニコンMやI型を所有されている方なら、この程度の資料はとうに持ち合わせて居られるでしょうから、S型を初めて使われる方以外はそれほど有用ではないかもしれません。

説明書の最後のほうにはストロボ使用の際の記述がほんの少ししか載っていませんが、以前に少し紹介したシンクロの説明も参考にしてください。

この頃の説明書には仕様のような記述がなく、画面サイズが24mm×34mmであった事などを示すものはありませんでした。

容量の都合でグレースケールにしましたので、分かりにくいかもしれませんが、一応オリジナルでは説明の中の矢印部分は赤色になっています。
なお、この版の英語版は表紙が青色、内部の写真などは共通です。

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ニコンF3AFの光路など

下の画像はニコンF3販促資料にあるニコンF3AFの光路(フレーミング、測光、測距)やAFレンズの機構などを分かりやすく紹介したものです。
F3afa

カタログなどには、DX-1ファインダーに使われているレンズやプリズムなどのイラストはもっと簡略されたものしか載ってなかったようであまり実感がわかないのですが、実際は下のように多数のプリズムやレンズなどが使われ
ており、かなりのコストが掛かっている事が分かると思います。以前に紹介しましたDX-1展開図も合わせて見ていただきますとより分かると思います。
Dx1a


発表された当時、各部(*1)部組品として、工数を減らしてはいますが、あのサイズ内への組み込みや検査などは、ニコンSPなみに手間が掛かっているという勝手な印象を持ってました。
当時のDX-1ファインダーの価格110000円は実質赤字でメーカーではペイ出来る価格設定ではなかったと聞いています、しかし、本当の所は知りません。

*1:DX-1展開図にある部品番号の前にB文字が入っているものは全て部組品(assembly)です。

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F3Pカタログ

以前にニコンF3Hを紹介した際にそのカタログを掲載しました。

今回は同じく以前に少しF3HPとの違いを紹介しましたF3Pのカタログを紹介します。
F3pcataloga

これらカタログはNPSなどで配布され、通常店頭にて配布されるものではありませんので、印刷数もそれほど多くはなく、割合珍しく目にする機会も少ない物の1つです。

とはいえ、御覧のように内容自体は変更部分の紹介などで、今となっては決して目新しい物ではないです。

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S3オリンピック(再生産型)カタログ

下は以前に紹介しましたニコンS3オリンピック(再生産型)のカタログです。表紙のブラックのS3は格好良いですねぇ・・・
S3olympiccataloga

これを見ますと、Fマウントシステムへの移行が進み、レンジファインダーシステムがかなり縮小していることが分かります。
交換レンズなどは先日のカタログ時の20本から7本へと、アクセサリーもかなり減ってしまっています。
とはいえ、カタログの紙面の都合上代表的な物を紹介している為で、アクセサリーは実際にはもう少し多くあったようです。

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ニコンカメラ・ケースの友?

復刻ではない、ニコンS系を使ってらっしゃる方はご存知だと思います、純正下ケースには背面の革の厚み部分が2つに割れ、中に名刺程度が収納できるポケットになっている物が有ります。
その中には下のようなカードが入るようです。
A
上はニコンSP以降に入っている物、中はS時代、下はS2時代の物です。


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ニッコール・レンズについて

先日のニコンS&F用レンズカタログの最終面です。
Fsa_2

この頃のニコンとニッコールは国内外での評判が良く、自慢とも受け取れる内容になっています。
この中に収差計算に電子計算機を使っていることに触れられています。
社史を見ますと、その電子計算機は昭和32年秋に導入されたZ11/5リレー式コンピュータとなっています。
その後昭和37年には機械語による光学設計の技術計算用をメインとしたOKITAC5090を導入、高倍率ズームや超広角レンズなどの設計に一役かっていたようです。

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ニコン8cmED屈折天体望遠鏡

1987年5月に発売されたニコンの口径8cm天体望遠鏡のカタログ見開き部分です。(新発売時本体セット価格273600円)
80mma

日本光学時代の1967年より8cmの屈折赤道儀天体望遠鏡を販売していました。こちらは焦点距離1200mm、F値15で74年の価格は265000円でした。
上のカタログの方は焦点距離480mm、F値6と画像のようにコンパクトで、イメージサークルも大きく中判カメラの使用も可能です、その為のアタッチメントも用意されていました。(89年時価格375200円でした。)

現在ニコンでは民生用の天体望遠鏡関連は製造も販売も終了しています。ニコンユーザー以外でもニコン製の接眼レンズを探している方は割合多いと聞いています。接眼レンズ程度は販売していただけると有る程度の需要は有るのではないでしょうか?
関連記事
     5cm 6.5cm屈折赤道儀
     ニコン20cm・15cm屈折赤道儀
     ニコン 屈折赤道儀
     ニコン10cm屈折赤道儀
     天体アダプター
     Astro-Nikkor200mmF4
     ニコン10cm屈折赤道儀 カタログ
     ニコン 20cm/15cm屈折赤道儀カタログ
追記:2009年12月25日、ニコンビジョンより新生アイピースNAV-SWシリーズが発売されました。

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SとFマウントレンズのカタログ

下は昭和36年頃に出ていた、左にS系ニコンマウントレンズ、右にFマウントレンズを一同に並べたカタログです。
左側にS系レンズを赤い枠で囲み、F系は青い枠で囲むことにより分かりやすく区別しています。
また、望遠系の共用レンズは縦枠は赤、横枠は青と折衷で表示しています。
Fsa

これには、発売前のFマウント用プリセット絞りマイクロニッコールや発売直前に取りやめになってしまったオートニッコールワイドズームが載っています。

この頃はS系ニコンマウントレンズが最も充実していました、また、3.5cmF2.5レンズも絞り環を同F1.8や2.1cmF4などと同じように最先端のアタッチメントリング外側部分に持ってきた構造に変更となっています。

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ニコンFフォトミックT解説版

これはニコンFフォトミックTが発売された時、日本光学が普通のカタログとは別にニコンFのTTLを説明する為に出した冊子(3つ折1枚もの6ページ)の表紙です。
ニコンFのカタログ類の中では異質?な感じで、ビニルコートされた厚紙で艶が有り、ニコンFパッケージに似たデザインは結構ゴージャスな印象を与えます。

Fta

サイズはこの頃のニコンFカタログのように正方形に近いものですが、高さはそれより少し高く、より正方形に近いものになっています。
内容は以前に少し紹介しました「ニコンFフォトミックT技術資料」のファインダー部分光学系の図や電気系と光学系をまとめた図とほぼ同じものを載せ、特徴などを簡易にまとめたものになっています。

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