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サーマルビジョンLAIRD-S270

10年前のいわゆるハンディータイプの赤外線カメラなのですが、そのカメラに使用しているニコンのレンズに「NIRLS」があります。
当時のこのカメラに関する発表資料がニコンサイトに残っています。→こちら

で、そのレンズなのですが、「NIRLS」とはNikon InfraRed Lens S270 の略称でして、サーマルビジョン用交換レンズには下のように3種用意され、ほかに拡大アタッチメントレンズもあり、これらには「NIKKOR」はついていませんでした。

広角レンズ f=14mm 1:2
標準レンズ f=21mm 1:2
望遠レンズ f=45mm 1:2

これらレンズは赤外域での使用の為の収差補正がなされていますので当然普通(可視光用)のカメラでは使用不可で、マウント形状も専用となっており、35ミリ判のカメラ用Fマウントにも取付ることは残念ながらできません。

10年前の物ですので当時のデジカメの性能とほぼ等しくIR-CCDも27万画素と今から見るととても荒いものでしたが、当時は説明にあるように小型で高画質、コストパフォーマンスの高い製品だったようです。
まあ、色による温度分布などを知る用途にはそれでも充分だったという事でしょう。計測温度マイナス20度Cからプラス250度Cまでの範囲を、フィールドレート60分の1秒で撮影でき、リアルタイムで温度計測が可能とのことです。

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