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砂型鋳物

ニコンカメラ(I型)は開発当初は本体をダイキャストで設計していたそうです。
ダイキャストはそれまで軍用の双眼鏡などに使用経験があり、採用が決まったそうです。
しかし、当時の技術では裏ブタの嵌る溝などの細かい部分はダイキャストでは出来なかったとの事で、後に機械加工が必要な部分が多数出てきてしまいました。
当時のダイキャストでは肉が厚い部分はその部分が多孔質になってしまい切削加工の際のスができたり、不純物の結晶が析出しカッターが欠けてしまうなどうまくいかなかったようです。
日本光学では自前で砂型の鋳物工場を持っており、材質から精度にいたるまでの要求を満たす事ができ、結局ダイキャストを諦め本体は砂型鋳物で作られたという経緯があったということです。
これは基本設計が同じですのでニコンM、Sも当然砂型の鋳物です、ですのでS2以降のニコンカメラと比べるとずっしりと重いのが分かると思います。
その後、質の良い素材や技術の進歩によりダイキャストで高い精度の物が作られるようになり現在まで本体はダイキャストが使われるようになったとのことです。

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