« カメラ関連出荷台数 | トップページ | ニコンF最初の詳報 »

ニコンSのS接点のシンクロ速度その2

以前にニコンS型のスピードライト使用時のシャッター速度に関する事を少し記しました。
確か普通のモデルではS接点で1/20で使うのが作法なのですが、一応経験上1/30でストロボを同調させても大丈夫、1/40では一部ケラレるのでNGだといったようなことを書いた覚えがあります。

今回はそれに類する資料が写真工業1953年9月号に載ってましたので画像を一部掲載します。
Sa

上の画像はポータブル・ハーシュー・サンライトII型というスピードライトを使用して光の回り方などを検証したものと、ニコンS型のS接点使用時の最高シンクロ速度の検証時の写真です。

このときの記事によりますと、(下段の写真でもわかると思います)「ニコンのSソケットにコード・プラグを接続し、ネガ全面にシンクロさせる最高のシャター・スピードは1/30だ(第三図)」となっています。
(しかし、上段の右の50ミリレンズ使用時以外は中段のものも含め1/20を使っています。)

また、私はすっかり忘れていましたが、記事の「ニコンは、シャターを捲く迄はフラシュ回路は閉じたままとなっている。それ故、撮影したら直ぐフィルムを一齣進めておくか、又はシャターの接続コードを抜いておく事が大切である。」の部分を見て、随分前にS接点に発光準備済みのストロボのコードを挿した瞬間に発光したのを思い出しました。この時巻き上げ前の状態だったという訳です。

現在手持ちのコードは、外皮が硬化ししかも一部表面がひび割れてボロボロですので、手製のコードでしのいでいますが、やはり純正の状態の良い物が欲しいところです。しかし、なかなか見つかりませんね。

|

« カメラ関連出荷台数 | トップページ | ニコンF最初の詳報 »

Nikon RF Camera」カテゴリの記事

コメント

いつも楽しく拝見させていただいております。一眼レフ全盛の時代しか知らないので、シンクロ速度は遅くて1/60、縦走りでは1/125という印象があり、S時代の1/20推奨という話を伺うと、低いシャッタ幕速度やシンクロのTime-lagなど技術陣の悪戦苦闘の姿を思い浮かべます。
最近では初代FM2が完璧を期してX=1/200としていたものの、アサヒカメラ誌では1/250でもシンクロ可能であったという記事もありました。F5はX=1/300まで連動となり、逆光の補助照明として気軽に使えます。良い時代になりました。

投稿: ふみとパパ | 2008年2月14日 (木) 00時30分

知人からニコンS型は幕速は20ミリセカンド程度と聞きました、しかし、記事のように1/40秒でもケラレてしまう事(私も経験あり)から25ミリセカンドより遅い事になりますね。
ニコンFが14.5ミリセカンドですのでそれの倍程度時間が掛かっていると言えそうです。
因みに、横走行フォーカルプレンシャッターではミノルタX-1が9ミリセカンドで一番速かったと記憶しています。こちらはニコンF2の翌年の発表でかなりF2を意識したスペック(巻き上げ角110度、シンクロ1/100秒など)になっていた印象です。

近いうちにF2のライバルのキヤノンF-1(初代)やミノルタX-1を取り上げてみようと思います。

投稿: MARU0 | 2008年2月14日 (木) 17時31分

この記事へのコメントは終了しました。

トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: ニコンSのS接点のシンクロ速度その2:

« カメラ関連出荷台数 | トップページ | ニコンF最初の詳報 »