ニコンFフォトミックT
ニコンFフォトミックTはニコンカメラ(ニコマートやニコレックスなどニコンを冠してないカメラを除くS系やF一桁機を示す狭義のニコンカメラ)としては初めてTTL測光機構を組み込んだファインダーを搭載しました。
発売時期は下の画像の広告(写真工業160号より)にありますように昭和40年9月1日でした。これはニコンとしてはニコマートFTに次ぐもので発売は1ヶ月ほど遅れました。
ニコマートと同時発売にならなかった理由の1つには以前ニコンF、ミラーボックスの加工でふれましたようにニコンF本体のミラーボックス部の形状の変更品の事前製造/販売に関係があると思っています。
フォトミックTファインダーが付けられるように対応した赤点付きのニコンFボディは658万台後半辺りから見られますが、この番号の出荷時期は昭和40年春頃からで、フォトミックT発売の半年ほど前となり、その期間が広告の文中にある「*<ニコンF>をお持ちの方は<フォトミックT>だけ、お求めになれます。」に対応するための準備期間だったのではないかと考えています。
また、フォトミックTファインダーの保証期間内でしたら保証書を持参した場合は無料で、それ以外は1000円の工賃での加工によるそれ以前のボディへの対応も各サービスステーションで行ってました。
しかし、加工の有無やその場合の対応を広告などには記されてなかった事も含め、現在ほど情報が多くなかった当時では、加工が必要と言う事を知らずに広告を見てフォトミックTファインダーを購入した旧機体ユーザーの中にはすぐに着けられずに困惑した方もいたのではないかと思います。
フォトミックTファインダーですが1年半ほどの販売期間の間にも改良が行われ、シャッターダイヤル上面の開放F値セット方法が当初は2つのピン状の突起を回してましたが後にリングを持ち上げて回す方式へとなりました。
この方式は後のF2モデルまでファインダーを交換した場合などの露出補正用に続くことになります。
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