ニコマートFTnの変更点
今回はニコマートFTnの変更箇所を記してみます。
FTnは販売期間が永く、製造数も多いので変更箇所は目に付くところで10箇所以上に及びます。(変更された部品は修理指針をみますと相当数あります、しかし、今回一連の変更点は複数を並べて操作し比較して分かる範囲での変更箇所としています。)
フォーカシングスクリーンは当初JタイプのみでしたがAタイプも追加で選択可能になりました、これは1971年後半から72年ころに措置がとられるようになりました。巻き上げレバー上部にAタイプはシールが貼られて判る様になってました。
最小絞り32のレンズでの連動ができるようになりました。初期はこれが22までで、最小値32のレンズを装着しても古い物は22まででとまってしまい使えませんでした。製造番号でいうと370万台の後半頃からのようです。
ストラップを付けるアイレットに削れ防止のステンレス製のブッシュが追加されました。製造番号でいうと380万台の前半頃からこのような機体が見られるようになりました。
当初はFTやFSと同じように巻き上げスプールに白いフィルムリーダー差込がありましたが、後にニコンF2などと同じ6本ミゾの入った軸に変りました、また、これも後に3本の物に変更されました。
6本ミゾタイプは370万台の後半頃から見られ、3本ミゾは430万台半ば頃から見られます。
巻き上げレバーとセルフタイマーレバーにプラスチックの指あてが追加されました。
時期はニューFの頃とほぼ同じで番号でいうと435万台辺りからとなります。
また上記と同じ頃から貼り革(擬革)も変更されました。
ミラーアップレバーの滑り止めのギザギザ部のエッジが当初はとがっていましたがこれが面がとられ丸くなりました。これは370万台後半頃からみられます。
またそれと時期を同じくしてシャッターレリーズボタン外周部にネジが追加されニコンS系やF、F2の被せ式ワイヤーレリーズが使えるようになりました。
レンズマウント基部のシャッターリングの数字の刻印も少し太くなりました。時期はレリーズ部の変更とほぼ同じ頃です。
裏ブタの圧板横にローラーが追加されました。これは400万台の番号辺りから見られます。
裏ブタをロックするラッチ部分の形状も若干変更され先が丸い半円状からその片面が直線状のD字状になりました。こちらも370万台後半あたりから見られます。
ボディダイキャストも変更されたようでフィルムレールの形状も若干違いがみられ後期の物はすこし太くなりました。
こちらも370万台後半あたりから見られます、この頃から変更箇所が多く見られますのでこの辺のモデルを私は中期型し、それより前を前期型、プラスチックの指あて追加と擬革の変った物を後期型と大きく分けています。
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