ズミクロン5cmF2とゾナー
今回の画像は日本写真機工業会がだした「外国製カメラ試験報告Vol.7レンズ」編に掲載されていたズミクロン50mmF2とコンタックス用ゾナー50mmF1.5の試験結果の一部です。(昭和33年3月版)
かつてニコンカメラを開発した当時、マウントはコンタックスに倣ったと聞いています。
しかし、それに付ける標準レンズの焦点距離はライカに倣い51.6mmにしたといわれてます。
その為、フランジバックはコンタックスと同じでも基準になる標準レンズの焦点距離(52.2mmと51.6mm)が違うので、両者のレンズを入れ替えて使うと、無限時は問題なくピントが合っても近距離になるほど焦点がずれてしまうのです。
*ところで、その倣ったコンタックスの方でもどうやら初期のコンタックス(いわゆるブラックコンタックス)とII型以降ではマウント(ヘリコイド部分)に若干の違いがあるようなのです。
さて、画像の試験レンズデータですが(番号による製造時期を知るデータを持ってませんので)試験時期からおそらくII型以降の物と推察してますがそのゾナーの実焦点距離と、125番台のズミクロンの実焦点距離が意外と近いのに驚きました。
時代がずれているのでありえませんが、もしも、日本光学工業の開発陣がこのズミクロンの焦点距離に倣ってニコンカメラの標準レンズを作っていたら、ほぼコンタックスとも互換性が保たれて広角から望遠まで開放から近距離に至るまで問題なく使えるようになっていたなぁなんて想像を膨らませてしまいました。
*試験は光学機器各社の代表となる技術者がキッチリ試験してますのでその結果は信頼のおける内容となってます。「外国製カメラ試験報告」は資料としては第1級の物ですので閲覧の機会がありましたら是非目を通す事をお勧めします。
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