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ニコンF4 MB-21

 ニコンF4にMB-21を付けてF4S仕様として使う場合、単三型二次電池のニッカドやニッケル水素電池が使えます。
 これはF4では、当初専用ニッカド電池パック(もしくはニッケル水素電池パック)を発売する予定が無かったそうでその救済処置としてMB-21内にスイッチを設け、単三型ニッカド電池やニッケル水素電池を使用できるようにした為です。
 もともと、F4はアルカリ電池4本(6V)でも動作可能ですので単三型二次電池6本(7.2V)を使用しても電圧の余裕があることからそのような措置が可能でした。
 しかし、単三型二次電池6本を充電するのが面倒、ワンタッチで電池交換できないといったご要望などから、F4E
および専用ニッカド電池パックが追加発売された経緯があります。


 因みにF5ではその高性能を達成するため12Vが標準(=単三型アルカリ電池を8本)でして、単三型の二次電池使用の場合は9.6Vの電圧しか得られない(アルカリ電池との電圧差が2.4Vと大きい)ため、F5の性能をフルに生かせない、また単三型二次電池8本を等しく充電することが一般的には難しい事から、単三型の二次電池への対応は見送られ、専用のニッケル水素電池パックのみの対応なったとの事です。
 そのため、F5の単三型電池ホルダーMS-30に単三型二次電池を装てんしてもバッテリチェックレベルがアルカリ電池と同じ基準での測定になり、電圧の低い二次電池はすぐにレリーズロックするレベルになってしまいますので、使い勝手はあまり良いとはいえません。しかし、私の経験では、フル充電した新しい物でしたらアルカリ電池に比べて数割程度の撮影本数は可能でした。

 かつてF5が発売された当初より単三型二次電池限定の9本または10本収容可能な電池ホルダーについてユーザー側から要望があがりましたが、「単三型のアルカリおよびリチウム電池を誤って装填する場合もあります。この場合、カメラの耐電圧を越えカメラが故障しますので、使用者の責任と言えども製品化する事は出来ません。」という説明がありました。

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ニッコールレンズ フィルターサイズ一覧表

画像は写真工業1978年8月と9月の巻末に掲載されたニッコールレンズのフィルターサイズ一覧表のデータシートです。
最終ページにそれまでの訂正が入っていますので各自修正してください。
他にも間違いや掲載漏れが有るようです、探してみてください。:->
1a
2a
3a
4a
5a
6a


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ニコンS3

画像は写真工業73号に掲載されたS3のグラビア記事です。
S31a
S32a
S33a
2ページ目に載っている写真のS3の番号ですが6301702となっています、掲載が5月号、ニコンS3発売が3月ですので記事の出稿の頃には既に多数が出荷されていた事が伺えます。
簡単にまとめますと昭和33年3月発売、価格は5cmF1.1付き(ケース付き)が127500円、同F1.4付き(ケース付き)が86000円、同年6月に5cmF2付きが追加発売され、途中昭和34年3月21日に価格改定で1.1付きが96800円(ケース別2200円)、1.4付きが71800円(ケース別2200円)、F2付きが59800円(ケース別2200円)となり35年10月まで出荷しました。
その後昭和40年8月に限定再生産が始まり9月より販売が始まりました、これが所謂「S3オリンピック」でブラックボディのみ2000台製造、レンズ付きは新型50mmF1.4で価格は71400円(ケース別2600円)でした。
前期型と後期オリンピックモデル(再生産型)を足しても15000台足らずの生産台数でしたが、ご存知のように近年ミレニアムモデルなどが10000台以上追加されましたので現在は買い易い価格に落ち着いていると言えます。


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日本光学工業株式会社社歌

今回は先日同様ニコン75年史に掲載されていた社歌と応援歌の紹介です。

A_3

社史によりますと社歌は昭和5年に社内公募より選定され、昭和9年にコロンビアレコードより吹き込まれ(2回目)社内販売されました。
*昭和6年にも吹き込み(1回目)はありましたがレコードは現存してないそうです。

因みに、日本光学工業株式会社社歌は、株式会社ニコンになる前年の創立70周年記念式典での演奏・斉唱が最後にとなったと記されています。

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ニコンF3AF用レンズ

ニコンF3AFが発売され、それに対応したAFレンズは結局当初より発表されていた2本にとどまりました。
F-501以降ボディ内蔵モーターによるAF駆動に切り替わった為ですが、F-501出現時はそのレンズも使えるようになっていました。
さて、そのF3AF用はいずれも名レンズの評判がたつほどの優れたレンズですが、価格も同焦点距離のほかのレンズより高価だった事もあり、F3AF本体同様本数はあまり多くはなく下記のとおりとなっています。
AF80mmF2.8S    '83年4月~'90年5月   約7400本
AF200mmF3.5S(IF) '83年4月~'90年5月   約3000本

下の画像はそれらの仕様などです。
Af80mmf28sa
Afed200mmf35sa

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ニコンマークの変遷

日本光学工業株式会社時代から株式会社ニコンまでには皆さんご存知のようにいろいろなマークが採用されてきました。
今回の画像はそれらの資料として「ニコン75年史」に載っていたものです。

A

現在もNikonロゴ書体は1988年以来継承されていますがそのブランドシンボルデザインは1988年当時はNikonロゴ回りは黄色の四角形マーク、両サイド、もしくは上下に空色、2003年からは現在のNikon文字の黄色バックの四角形マークとなっています。

私は長円形にNikonのマーク時代全盛?に出ていたニコンF2が好きな事もあり、このマークが最も好みです。
画像はニコン社章です。
Photo


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スピードライトSB-22とSB-22S

スピードライトSB-22とSB-22Sの両者は形状がほぼ同じですが改良されたSB-22Sは仕様上は随分違いが見られます。

主な相違点としては、以下のようになります。

                 SB-22S       SB-22
ガイドナンバー (ISO100・m)
     35mm時         28          25
     28mm時         20          18

最短発光間隔/発光回数
単三型アルカリ乾電池  約5秒/約230回   約4秒/約200回
単三型ニカド電池      約3.6秒/約90回   約3秒/約70回
単三型マンガン乾電池  約10秒/約50回    約8秒/約55回
単三型リチウム電池    約5.5秒/約340回    使用不可
単三型ニッケル水素電池  約4.5秒/約130回    使用不可

外部自動調光          f/2.8,f/4,f/5.6,f8      f4/f8
マニュアル時のMDモード       なし          あり
外部電源入力端子           なし          あり
シュー脱落防止機構          あり          なし

SB-22の時にはまだ単三型リチウム電池は無く、単三型二次電池も未対応でした。

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テレコンバーターTC-16(16S)とTC-16A(16AS)

テレコンバーターTC-16は1984年4月に発売され、F3AFとマニュアル焦点レンズとの間に付けて使用するとマスターレンズの1.6倍に焦点距離を伸ばし更に焦点調節自動のオートフォカスレンズとして使える物です。
(因みにTC-16SとTC-16は同じ物でF3AF、F-501、F4で使用可能)

その2年後にニコンAF一眼レフとしてはF3AF(レンズ内モーター駆動)とは異なる方式(現在のAFタイプ、ボディ内モーター駆動)へと転換した為にそれに対応したテレコンバーターTC-16AS(TC-16Aも同じ)が出ました。開放F値3.5以下のAiレンズをAF使用できますし対応機種は少なくありませんがF-401やF-401S、F-601などでは使えません、また両者ともF100などその後のAF全盛以降の機種も対応はしてないようです。

TC-16ASではカメラボディの AF駆動ピンによってテレコンバーター内のレンズを前後に移動させることで、MFレンズ によるAFを可能にします。(ただし、ピントの合う範囲は狭くなります。
これらの仕掛け自体は『TC-16S』も同じです、 電気信号か連動ピンかという違いで、やはりF4に装着可能ですし下部がやたらに張り出していて(モーター内蔵の為)、更にAF作動用のスイッチが付いています。

因みに、上記「TC-16」と「TC-16AS」は画像のとおり光学系は同じです。

「TC-16」や「TC-16A」が登場したのはNikonがAF一眼ボディを発表した直後、そのAF機能を生かせるAFレンズのラインナップが不十分だったため、苦肉の策として、既存のMFレンズ+「TC-16AS」の組み合わせで幅広い焦点距離のレンズを初期AF一眼ボディでAF撮影可能にするためのものだと当時説明を受けた事があります。
下の画像はその2つのデータシートです。
Tc16a

Tc16asa

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2点式(+-)の露出適正表示範囲

ニコンF3やFAのマニュアル露出のときは+と-の2点3段階表示です。これはご存知のように+と-の両方が同時に点灯、もしくは表示されれば適正露出の範囲となります。
この両方表示時の幅ですがF3ではプラスマイナス1/4段、FAではプラスマイナス1/6段となっています。
これよりも前にでていたF2用ファインダーDP-2(フォトミックS)でも+→と←-の2つが点灯した場合適正露出で同様なのですが、こちらはcdsのばらつきなどもありおよそプラスマイナス1/4~1/3段程度となっていました。しかし、現状では相当年数が経ていますので不安定な物も多いと思います。

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液晶表示部の寿命

ニコンF3は1980年に発売されました。今から20数年前のことです。
このカメラにはF一桁機としては初の液晶でのシャッター速度などの表示を行うカメラとなりました。
新発売当時は「高性能な液晶表示素子を使用しておりますが、液晶表示素子の寿命は通常の使用で約7年です。有償となりますが交換はサービスセンターでおこないます」といったような内容の文言が明記されていました。

当時としては、液晶という新しい素材の寿命を評価する上で加速テストをし、更に評価を低く見積もってだした数字が7年でしたが、結局7年程度で液晶表示が見難くなるほど薄くなってしまった物はほとんど無く、その数字の倍ていど経過した物でも充分実用レベルの物がほとんどでした。
また、この表示部はとても小さく、それは低温下での反応速度や消費電流、耐久性を考慮しての事だったように記憶しております。
それらの実績でその後のカメラには液晶の寿命に関する注記の記載はなくなりました。

続きを読む "液晶表示部の寿命"

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第1回カメラグランプリ

1984年にカメラグランプリが始まり、その第1回の選出機は皆さんご存知のようにニコンFAでした。
画像はカメラ年鑑'85に掲載された発表紹介記事の1ページです。

84a

受賞の記念に出たFAゴールドですが、この外板がもし、(真鍮でも良いのですがここはやはり)銀に純金メッキした物などの金属ボディならきっと違う人気がでたような気がします。

続きを読む "第1回カメラグランプリ"

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ケースの話

長尺マガジンMZ-1は各種250フィルムバックの共用マガジンですが、これに付属するケースは実は接写リングK型用のを代用したのが始まりでニコンF時代に遡ります。いつ頃まで現行品であったか未確認ですがケースのみの価格は500円でKリングのケースと(当たり前ですが)同額です。型番はありませんでした。

現行時にもあまり目にしなかったケースの1つにニコンEM+モードラMD-Eが収納できるエバレディケースが有りました。型番はCF-16で価格は4000円でした、今では合成皮革が加水分解してボロボロになってしまった物ばかりかと思いますが珍品には違いないと思います。

ついでにセミソフトケースの型番でCF-16以前までの物を簡単に紹介します。
*CF-13が判りませんでした。

CF-1:F2の一般用、牛革製
CF-2:F2のアクションファインダー用、牛革製
CF-3:セミソフトの前ブタ(上ケース)のみで35-70や25-50、43-86などのショートズームが収まる長めのもの、牛革製
CF-4:ニコマートFTn、FT2、FT3用
CF-5:ニコマートFTn、FT2、FT3用カメラケースの前ブタ(上ケース)のみで43-86ズーム付き用
CF-6:キャリングケースで80-200ズームを付けたニコン一眼レフ一般用
CF-7:FE、FM系一般用
CF-8:FE、FM系43-86ズーム付き用
CF-8A:FE、FM系前ブタ(上ケース)のみで35-70や25-50が収まる長めのもの
CF-9:FE、FM系MD-11、12及び43-86ズーム付きで収納可能
CF-10:ニコマートEL、ELW、EL2系の一般用セミソフトケース
CF-11:ニコンEM+50mmF1.8S(薄型)付き用
CF-12:ニコンEM+シリーズE100mm付き用
CF-13:
CF-14:ニコンEM+43-86及び36-72Eズーム付き用
CF-15D:FE、FM系データバック付き底ケースのみ

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ニコンメーターII型

画像は各写真誌に掲載されたニコン教室11という連載広告の一部です。
この回はニコンメーターII型の簡単な解説記事ですがI型より構造が簡便化された事により価格も4800円と安くなりました。
3_2

Photo
II型はブースターも着けられませんし入射光の測定も不可ですが表にあるように単体露出計として使えますしカニの爪の無いレンズでもシャッターとの連動はしている点が良いところですね。

後のニコンメーターIII型ではまたI型とほぼ同じ内容に戻ってしまいましたがその理由などを私は知りませんのでご存知の方が居られましたら情報をくださるよう宜しくお願いします。

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ニコンF&F2用スピードマグニィ

画像はニコンF用とF2用のスピードマグニィを紹介した1ページです。日本ではあまり使われてなかったようですが海外ではそれなりの需要があったようでいくつかの紹介ページが見られます。
F2speedmagnya
これらは通常のポラバックでは撮影画面が小さくて確認し辛い欠点を補う目的で製作されました。
仕組みは単純で135サイズのフィルム面の画像をリレーレンズで伸ばし、拡大像をポラに写しこむものです。
ストロボなど補助光の影や光の回り具合などの確認をその場で行いたいなどの用途で使われていたようです。


F2用の場合、使用するフィルムサイズによりMAGNY100(3.25 x 4.25 in)、MAGNY45(4 x 5 in)の2種が有りました。(後に改良版の2型になりました。F用はMAGHY RF)
ただ、これらも使用レンズの種類により画面が大きくケラレたり画像全体が暗くなったりしますのでけっして使い易いものではなかったようです。

因みに画像でも確認できると思いますがリレーレンズはELニッコールの50mmF2.8が使われています。


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個性的な描写が生きる本格派超広角レンズ18mmF4

ニューニッコール18mmF4は昭和50年2月に発売されました。
当時のカタログコピーは「個性的な描写が生きる本格派超広角レンズ」でした。
画像はそのカタログの一部です。
18mmf4aa
18mmf42a

このレンズはフード(HN-15)付きで掲載されています、通常はフード組み込み品以外はフードを着けての掲載はありませんので珍しい例の1つといえましょう。

また、フィルターも86mmのアタッチメントサイズの物が一般的ではない為なのか平枠のシリーズ9をフード併用で使用する事が推奨されています。

今では18mmF4程度ですとレンズメーカーの物など35mm判フルサイズ用の広角ズームの最広角端側で同様のスペックを持っていますのでそれほど珍しくはなくなりましたが、当時は他メーカーからの同様品がほとんど無い事からも18mmの単焦点でこの仕様に収めるには結構設計上の苦労があったことが伺えます。

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新型ニコン S2

ニコンS2は昭和29年12月に発売されました。
発売時の価格は5cmF1.4、ケース付きで83000円、同5cmF2、ケース付きで69500円でした。
等倍ファインダー、レバー巻上げ、クランク式巻き戻しを備えたカメラは当時国産ではS2が初めだったと思います。
画像は写真工業32号に掲載された技術資料のはしりと取れる内容の紹介記事です。

余談ですが、S2は通常品はファインダー内5cm枠のみですが、極僅か(8.5cmか10.5cmか分かりませんが)望遠レンズ用の目安の四隅フレームが付いた物があります。一般に市販された物ではありませんので非常にレアです、もし見つけられたら入手する事を強くお勧めします。

S22a
S23a
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S25a
S26a
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S28a


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ニコンS型価格の変遷

シンクロ機構を内蔵したこのS型は国内外で好評を得、販売台数も37000台に迫るものでした。
発売は昭和26年1月で5cmF1.4付きが74400円、5cmF2付きが54300円ととても高価でした。
これが一年余後には価格改定され昭和27年4月の記録ではF1.4付きが81200円、F2付きが60900円となり、更に昭和28年6月の記録ではF1.4付きが79040円、F2付きが59280円となっていました。
ただ、これら記録がケース付きだったのか或いはそれらの有無の混合なのか判別できませんでしたので大体の目安程度にみておいてください。
また、当時物品税の税率の変更や硝材などの原材料費、人件費などの高騰があったのか判りませんので価格改定の背景もわかっておりません、当時の事情などご存知の方居られませんでしょうか?


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ニコレックス広告

画像はカメラ雑誌に掲載されたニコレックス(ニコレックス35)の広告です。
広告のデザインは亀倉雄策氏の手がかかっていると思わせるものでこの頃の一連のニコンの広告は私の好きなものの1つです。

ニコレックスは故障が多く商業的にも成功したカメラではなかったようですが、それでも1年半の販売期間の間におよそ23000台と当時決して安価ではないカメラとしては健闘していたともいえそうです。

A


ところで、この広告を見て少し違和感を感じませんか?

価格がS3とSPで入れ違っていますね、これのほかに、ニコンS3の書体が通常はCenturyですが、これは統一性をもたせたのかSPなどと同じになっています。
私はこれでも良かったように思いますがそれでもCentury書体のほうも何か優雅さを感じさせてくれS3にはやはり合っていたんだなとも思えます。

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ニコンS-36&F-36

 ニコンS-36の初期品は背面にある押しボタンと同軸のリングが「C」と「・」、「L」の表示で「C」に合わせますとボタンが機械的に押し込まれた状態になり連続撮影を開始します。
ニュートラルの「・」位置にリングを合わせますとボタンがフリーの状態にありそのボタンを押し込むと連続撮影を開始します。またこの場合は、カメラ本体のシャッターボタンでの1コマ撮りも可能です。
「L」位置にリングを合わせるとボタンもロックされて、カメラ本体のシャッターボタンのみでの1コマ撮りのみとなります。
 後期の物(ニコンF発売の少し前辺りの時期から)は「S」、「L」、「C」に改められ操作も「C」に合わせて同軸の押しボタンを押すと連続撮影が可能になり、「L」位置では押しボタンは固定、「S」では1コマ撮りとF-36と同様です。

同時期に発売されていたS-36後期とF-36の違いですがボディサイズが違いますので当然それらのサイズも違うのですが、F-36では撮影速度の可変(L、M1、M2、Hの4段)が可能な点が大きな相違点といえます。
連続撮影の場合、F-36ではミラー動作分の時間が余分に加わりますのでS-36より巻き上げ後の作動してない時間が永くかかります、それを調節する機構として速度変換ノブが追加されました。で、「H」位置ではミラーアップで使いますので、この位置での使用がS-36の「C」と同様と考えていただければ良いかと思います。

S-36の製造台数ですが、報道機関などではニコンF出現後はモータードライブとしてはニコンFとF-36の組み合わせでの使用がメインとなっていったのでとても少なくおよそ2000台程度だったといわれてます。

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天体アダプター

画像は当時販売されていたニコンの50mm、及び65mm屈折赤道儀に着けてニコンFなどSLRで撮影するためのアダプターです。
このアダプターは反対側がニコンFマウントになっていて、画像側は接眼筒を外して直接ねじ込めるようになっています。
セット内容はアダプターとFマウント側から付けられる34.5mmのフィルター6種、F用のBタイプフォーカシングスクリーンが革のケースに収まっています。

Photo

私は天体撮影をしませんのでアダプターは使いませんが、34.5mmのフィルターはL39、Y52、O57、R60、ND8X、ND400Xと揃っていますのでニッコール10.5cmF4、いわゆるマウンテンニッコールにモノクロ撮影時などこれらフィルターを代用で使っていました。以前は特にコダックハイスピードインフラレッドとR60付き10.5cm+SPでヌケが良くコントラストの高い仕上がりが期待でき新緑の時期に多用していました。

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ミラーアップレバー

ニコンF2では以前記しましたように割合早い時期から各所の操作やそれに伴う形状の小変更が行われてきました。
その中でもロックアップレバーの変更では資料が残っていましたので紹介します。
F2a


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ニコレックスF解説

画像は写真工業に掲載されたニコレックスFの解説記事です。

F1a
F2a
F3a
F4a
F5a

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ニコンSP型用近接撮影装置

画像はカメラ雑誌に掲載された連載もの広告「ニコン教室6」です。
これは先日紹介しました近接撮影装置解説記事の続編ともいえるもので対象機種はSP、S3、S4で先回のSから2世代あとのモデルのアクセサリー紹介広告です。

Nikon6a

この頃はまだ旧機種用の近接撮影装置も在庫があったようで当時の価格はS型F1.4、F2各レンズ用がそれぞれ7280円、S2型F1.4、F2各レンズ用がそれぞれ8000円でした。
また、SP、S3、S4用の方ですが、新発売時はやはりF1.4、F2レンズ用それぞれ8000円でしたが価格改定され安くなりました。


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ブラックニコン

画像は写真工業1954年4月号に掲載されたニコンカメラと報道写真の記事です。
35ミリカメラと高速レンズの機動性や優位性などの紹介に加えてブラックニコンの紹介が入っています。
おそらくニコンカメラの黒塗装バージョンを一般へ紹介した初めの記事ではないでしょうか。
(この記事を書かれているのは明るい暗箱やニコン物語の執筆をされた荒川氏です。)

Sa

S2a

S3a

S1a

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ニッコールオート5cmF2

ニコンFの最初のレンズ5cmF2ですが、520001番からはじまっているといわれてます。
初期は距離環、絞り環の数字下に目盛り線が入っていました。(チックマークなどと呼ばれています。)
また、赤外フィルムを使用する時の焦点位置の補正目印に赤色のR文字が刻印されていました。
これらの特徴を備えている物はだいたい525000番辺りの中ごろ(525000番台の近い数字でチックマーク物とそうで無い物の両方を見ていますのでほぼ間違いありません。)まで絞り羽根も9枚でしたが、こちらは530000番の初めの頃まで、合計で1万数千本程度と言われています。

(私の持っている5cmF2の9枚羽根の物では532700番台が一番大きな番号でした。)

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