« ニコンSの焦点検査 | トップページ | ニコンシステムの1962年頃の価格($) »

開放F値1.0 Fマウント最高速レンズ

135フィルムカメラ用ニッコールで最も明るいレンズは?って問いを出しますと大概は「ノクトニッコール58mmF1.2やニッコール55mmF1.2、50mmF1.2のクラスのレンズを思い浮かべる方が多いかと思います。
また、135フィルムカメラならS型ニコン用もあるじゃないかと5cmF1.1を思い浮かべる方も居られると思います。
しかし、実は知られざる高速レンズがまだあったんです。
「CRT Nikkor 58mm F1.0」
CRTニッコールとかオシロニッコールと呼ばれている産業用レンズでしてこれは1/5~1/3.5倍辺りで最高性能を出すよう設計された近接撮影用の物です。5~6インチ程度のCRT管画像を映しこむ事を想定していたのでしょう。
情報が非常に少ないので判っていることだけを書きます。
レンズマウントはFマウント、ニコンFにつけられるレンズで焦点距離58mm、イメージサークルは43.2mm、開放F値は1.0で33年前の価格は112000円(受注生産)でした。

確か1年ほど前にオークションで1度これが出品され6100ドルほどで落札されたと聞いてますが生憎画像は見てないのでこのレンズが自動絞りなのか普通絞りなのか、ヘリコイドの有無もアタッチメントサイズも判りません。

PN105Aさんより情報をいただきました。(2008・4・24追記)
このレンズは自動絞りで近接のみ調整可能な距離環を備えているそうです。
撮影範囲、基準撮影倍率を考えると当然なのですが、30cm程度くらいしかピントがこないそうです。

2008・4・29追記
鏡胴はニッコールオート55mmF1.2と同等サイズと思われ、距離環には距離数字メモリは無く、撮影倍率にあたる数字が1/3.5、1/4、1/4.5、1/5と刻印されています。
絞り環は1.0、1.4、2、2.8、4、5.6、8、11、16の等間隔となっています。
絞り枚数は7枚、いわゆるカニの爪と呼ばれる絞り連動爪は付いていません。
アタッチメントサイズは不明ですが、62mmかそれ以上65mm以下のサイズに見えます。
レンズのネームリングには基準倍率と思われるM=1/4の赤い刻印文字が見られます。
マウント側から見ますと、後玉は意外と大きくはなく、通常のオート55mmF1.2と同等の径、収まりのようです。
(Fマウントほぼギリギリのサイズではあります)
画像はこちら

|

« ニコンSの焦点検査 | トップページ | ニコンシステムの1962年頃の価格($) »

Nikkor Lens」カテゴリの記事

コメント

35mmカメラは「ライカに倣え」で標準レンズの焦点距離は50mmが標準になったのですが、ニコンFの最初の大口径(F1.4)標準レンズは、50mmではなく58mm(5.8cm)でした。すぐに50mmF1.4標準レンズが登場しましたが、非球面のノクトニッコールで58mmが再出現して、そして今回ご紹介いただいたCRTニッコールも58mmなのですね。他社の大口径標準レンズにも58mmというものを結構見かけるのですが、この「58mm」には何か特別な意味があるのでしょうか?一眼レフはフランジバックが長いので、短焦点で大口径レンズを設計するのが難しいというのは判るのですが、55mmとか60mmではなく、中途半端(と思える)な58mmという焦点距離は、私には長いこと謎のままなのです。MARU0様は何かご存知でしょうか?

投稿: スポック | 2007年5月 8日 (火) 00時52分

記憶がいささか曖昧で申し訳ありません、他社の物だったかニッコールレンズの5.8cmF1.4の話だったかどうかは忘れてしまったのですがF値1.4の高速標準レンズを設計しバックフォーカスを確保し且つ各収差も満足できるレベルの物を試作して厳密に焦点距離を測ったら5.8cmになったとの話を随分前に雑誌の記事(座談会かも?)で読んだような覚えがあります。

投稿: MARU0 | 2007年5月 8日 (火) 08時10分

こんにちは.約10年前に・・・このレンズピントが合わないから,いらない・・・と言われ貰って手元にあります.
性能や価格,そして希少価値に驚いています.
Nikonのサービスセンター担当者の方も,そのようなレンズはありませんとの第一声のご回答でしたが,手元にあります!とお伝えしたところ良く判らないととのこと.時間をおいて折り返しいただいたお電話では,貴重なレンズなので大事にしてくださいとのコメントでした.
凄いんですねぇ・・・このレンズ!

投稿: あなうさぎ | 2008年5月17日 (土) 16時18分

あなうさぎさん、こんにちは。
所有されている方からのコメント有難う御座います。
このレンズと55mmF4のUVニッコールがニコンFマウントの中の珍品レンズでも特に見つけ難い物だと思います。
とはいえ、どちらも一般撮影などの実用には不向きですので、純粋にコレクタブルアイテムとなってしまいますね。

投稿: MARU0 | 2008年5月17日 (土) 20時28分

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/185882/14984846

この記事へのトラックバック一覧です: 開放F値1.0 Fマウント最高速レンズ:

« ニコンSの焦点検査 | トップページ | ニコンシステムの1962年頃の価格($) »