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ニッコールSオート3.5cmF2.8

ニコンF用の広角レンズでは最も早く発売されたレンズの1つに3.5cmF2.8があります。
これは昭和34年8月に発売開始ですのでニコンF発売当初から予定されていた物でそれほど間がなく出されました。
写りは当時のニッコールらしく解像感が高くエッジが立つような描写のレンズでした。
しかし、このレンズも63年には光学系も見直され鏡胴も若干コンパクトになった新タイプ(ミリ表示)へと変更されました。
こちらの写りもシャープなんですがなんというかセンチ表示の5群7枚構成の物と比べると画に奥行きがなくなったようなやや物足りない感があります。

コンパクト化や光学系の変更、それに伴う硝材の変更、製造工程の簡略化などによるコストダウンが変更になった大きな理由ではないかと思います。

光学系の違いにより、接写などでレンズを逆向きに着けた場合に撮影倍率などが違ってきてしまう為、当時の説明にはこれら2種類のレンズが併記されていた時期がありました。

因みに発売当初の価格は3.5cmが29000円、35mmが22500円でした。(これらもそれぞれ途中で価格改定され下がっています。)

画像は新旧の35mmF2.8の光学系の比較です。上が旧型3.5cm、下が新型35mmとなります。
35mmf28

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