« 2006年12月 | トップページ | 2007年2月 »

ニコンF5でピントの狂うAFレンズ

F5が出て割合早い時期に販売店などに「レンズご使用上の注意」のような注意書きが出回っていました。
それはF5でNon-Dタイプのズームレンズ(3機種)を使用する場合、ピントズレが発生する場合があるというもので下記のような内容でした。

1.ピントズレの発生する「望遠側」「至近距離」について 被写体条件にもよりますが、テレ端においては以下の条件で発生します。

AF 80-200mmF2.8S :200mmで約3mから最至近まで
AF 35-70mmF2.8S :70mmで約1mから最至近まで
AF 28-85mmF3.5-4.5S :85mmで約2.5mから最至近まで

2.ピントズレ発生の確率と対策について
F5のAFセンサーは今までのAFセンサーに比べ、複数のフォーカスエリアや十字タイプのエリア等の高機能化を図ったために、レンズの性能に敏感になっています。
このため、ピント検出結果が被写体の条件によってはレンズの特性と合わず、ピントズレが生じます。
Dタイプレンズでは距離環位置を検出する機構があり、ピント検出結果の補正をその信号で出来ますが、Non-Dタイプレンズでは距離信号がないため、至近側で発生するピントズレを補正出来ません。
どの位の率で発生するかは一概に言えませんが、この現象は望遠端の最至近距離で最も顕著に発生し、ワイド側または無限側に行くにしたがい現象は無くなります。
また、被写体パターンなどの状況によっても発生の具合が変わります。

こういう現象は今のD200などでは解消されているんでしょうか?
今度暇なときに販社へでも確認してみようと思います

| | コメント (0) | トラックバック (0)

中央部重点測光

ニコンカメラではニコンフォトミックFTnやニコマートFTn以来使われている中央部重点測光の露出についてですが、カメラの機種により中央部重点度の違いがあります。
中央重点度は測光感度分布を簡単に把握する方法で、スクリーン中央部の12mm円内に対応する測光出力が、画面全体に対応する測光出力との割合を示しています。
したがって、中央重点度60%であれば、中央部と周辺部の割合は3対2になり80%であれば4対1ですので、背景や周辺部と中央に輝度差がある場合は露出に違いが発生します。但し、背景や周辺部に著しい輝度差がなければ、中央重点度の違いによる露出の大きな差はないと思います。

参考までに機種毎の中央部重点度を記載します。

F/F2 : 約60%
F3 : 約80%
F4(DP-20) : 約60%
NewFM2 : 約60%
F-801 : 約75%

ただし、FとF2では受光素子の付けられている角度が若干違いがあるようでF2の方がやや下部に重点度が高くなっているように思われます。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

ニコンFマウント(2)

ジャンクのプロネア600iを眺めていたらレンズマウント周りがシンプルなのを再認識しました。
マウント外周りにあるのは最小絞りの検出レバーしかありませんねぇ・・・

私は古い目のカメラしか持ってませんので(なにせ所有最新AF機がF5です。汗)新しいデジ一やF6などはとんと疎いので間違っていたら申し訳ありませんが最小絞り検出機構についての背景などちょっと考察しながらニコンFマウントの連動機構などについての自分の理解のおさらいをば。

FAではPモードで絞り環の設定F値がf11より小さい時、ファインダー内の液晶表示に「FEE」と警告表示されます。
FAの出た時は、CPU内蔵ニッコールレンズなんてありませんでした。
開放F値連動ガイドと露出計連動ガイドから機械的に伝達される情報(開放からの相対絞り位置)をもとに算出した絞り環の設定F値がF11より小さいかどうかでこの警告表示を出している考えています。
これは、開放F値連動ガイドのない改造Aiニッコールでは「FEE」の警告がでないということからもそうでは無いかと思っています。

ただFAの頃は、この警告は絶対的なものではなく、Pモード(プログラムAE)での絞りの最小値に制限をかけるために使用者があえて意図的に絞り環を最小位置にしないという使用方法も容認というか考慮されていたように思いますし実際にそうした使い方をしていました。このFAの方式は、F-501やF-301でも同様だったと思います。

F-501とともにCPU内蔵ニッコールレンズが発売されましたが、AF第二世代でまだMFレンズが主流であり、同時開発された姉妹機であるF-301もMF機であることから機械的な検出方式を用いたのだと思います。
その後のF-801やF90などこの当時の上級機では、機械的な伝達機構の簡略化などより一層の電気化を進めた為、開放F値連動レバーが省略され、代わりにCPU内蔵ニッコールレンズからの電気的な信号により開放F値を検出していますし最小絞り値(最大F値)情報も電気的に受け取っています。


しかし、レンズの絞り環の設定F値は従来通り露出計連動ガイド/レバーにより得た開放からの相対絞り位置情報を用いて算出しています。
これは、Aモード(絞り優先AE)でレンズを装着した状態で絞り環を回さずに露出計連動レバー(ボディ側)のみ回すと液晶パネルの絞り表示値が変わることからも判るかと思います。
おそらく、初期のCPU内蔵ニッコールレンズは、この時点では絞り環の設定値を電気的に検出する機構(接点)をもっていなかった(もしくは使っていない?)のだと思います。
従来のMFレンズ(非CPU)を使用する際のことを考慮に入れての事は当然あるとか思います。
このため、絞り環が最小絞り位置にあるかどうかも電気的には知る事ができません。
伝達される情報をまとめると、

電気的伝達:開放F値、最小絞り値、焦点距離、被写体距離(Dタイプ、Gタイプ)

機械的伝達:開放F値(開放F値連動ガイド)、開放からの相対絞り位置(露出計連動ガイド)、最小絞り値(EE連動ガイド)

ということだと思います。

さて本題、D100・D80・D70s・D70・D50・D40・F80シリーズ・U2・U・Us・F60D・F50D・F-401シリーズ・プロネア600i・プロネア S といった機種では、機械的な伝達機構をさらに簡略化して、露出計連動レバーも省略してしまいました。

これらカメラでは(CPU内蔵の)レンズからは電気的に開放F値情報が送られてくるものの、実際の絞り位置がわかりませんと絞りの設定F値の算出はできても、露出時に適正値まで絞りこまれるかは実絞りの位置次第になってしまいますね。したがって、絞り環が最小絞り位置にある必要が出てくる訳ですし警告も必要になってきます。。
そこで、最小絞り設定警告用の検出は本来F2のEEコントロールユニットDS-12のためだけ?に設けた筈のEE連動ガイドを用いるとたまたま都合がよかったのでこれを利用して最小絞りの位置検出を機械的伝達で行っているのだろうという結論に達しました。(大汗)

Gタイプ以降のAiタイプでは無いニッコールは今のところ興味が薄いので不勉強な部分が多いなぁ
うーん何か誤解してるような・・・・←自分
いまだにFやF2アイレベルなどのシンプルな素のFマウントをメインに使ってますので多分に誤解錯誤があるかと思います。
最近のニコンFマウントについて詳しい方のコメントなどいただけたらありがたいです。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

ニコンF モータードライブF-36とF-250

ニコンF用モータードライブF-36は開発当初から予定されていたアクセサリーですが、比較的高価だった事や高速連続撮影という用途が当時はあまり一般的ではなかったのか販売された数はそれほど多くはなかったようです。
具体的には9万7千番台から再生産品?の16万台までのシリアル番号が認められますが販売実数は39000台程度との事です。
F-250はおよそ1000台の販売と言われてますがその割に売り物を良く目にしますしそれより多い筈のS-36などはほとんど見かけません、人気の度合いを示しているのかも知れませんが私はF-250の台数はもっと多いような気がしています。


画像は雑誌に載っていたニコンモータードライブの広告です。
Nikon8b

| | コメント (0) | トラックバック (0)

ニコン(S)マウント マイクロニッコール

35mmカメラ用のマイクロニッコールは当初主に複写を念頭に入れて設計・生産されました。
当時はフィールドでの小さな動植物の接写などはレンジファインダーカメラでは機動性の面であまり考えられ無かったのかもしれませんね。
発売は昭和31年11月、他にライカマウント物が有ったようですし少量ですがコンタックスマウントの物も作られたと聞いています。
アタッチメントサイズは34.5mmでマウンテンニッコールと呼ばれる10.5cmF4と同じサイズですがこのサイズのフィルターは割合少なくなかなか見つけられませんね。
私はニコンF用の天体アダプターに付属しているフィルターが同サイズなので流用しています。


昭和35年の写真雑誌に載っている日本光学の広告にこのマイクロニッコールが紹介されていますので興味のある方は参考にしてください。


Nikon3b

| | コメント (0) | トラックバック (0)

双子のようなSB-8とSB-10の違い

ニコンのスピードライト(ストロボ)で、外観やスペックが非常に似ている物が結構あります。
例えば以前取り上げたSB-7とSB-8はヘッドの部分は同じで脚部がJIS対応シュー用かF/F2対応用かの違い、他にSB-7はレディライトの接点が設けられている程度の違いでした。
今回のSB-8とSB-10はヘッドの大きさや脚部のデザインなど見た目はほとんど同じですし、ガイドナンバーも25で変わりはありません。
発売時期からSB-8はAi化された時に出たニコンEL2やFT-3(SB-7ではF2フォトミックAなど)に使うのを想定して開発されたように思いますがFMやFEが出てそれに対応するようSB-10が出たのだと思います。

さて、本題、SB-8とSB-10の違いですがSB-10はFE以降のAE機でシャッターポジションがオートやFEの場合Xポジションより速いシャッター速度だった場合スピードライトのスイッチを入れると自動でXポジションへ切り替えてくれますがSB-8はそれが出来ません。
(しかし、SB-8のシュー部分を見ますと、SB-10同様にシャッター速度自動切り替え用の電極を出すための端子の穴があけられてますので、相当以前からニコン内部では規格化や準備は出来ていたように思います。)

SB-8にはレディライト用接点がありませんでしたがSB-10には設けられています。
逆にSB-10で省略されたものはACユニット用の端子ぐらいです。

| | コメント (6) | トラックバック (0)

ニコンF3HPとF3P/Limitedの違い

F3ハイアイポイントモデルとF3P及びLimitedモデルとの違いの要約です。

〈変更点〉
 ・ファインダーペンタ部にチタン材を使用し強度を増加。
  (塗装も変更されています)
 ・ファインダーペンタ部にフラッシュ接点およびレディライト接点付きアクセ
  サリーシューを追加装備。
 ・ファインダースクリーンにB型(マット式)を標準装備。
 ・フィルムカウンター窓の形状を丸形に変更。
 ・フィルムカウンターの色を白に変更。
 ・レリーズロック機構をメカニカルロック機構に変更。
  (レリーズロックは、レバーを赤いマークの位置にセットすると、ロックが
   解除されます。)
 ・フィルム感度(ASA/ISO)目盛表示窓にカバーを装備。
 ・シャッタースピードダイヤル及びシャッターボタンの高さを変更。

〈注意点〉
 ※スピードライト撮影の際ファインダーペンタ部のアクセサリーシューにスピ
  ードライトを装備してのTTL調光撮影は行えません。
 ※AFファインダーDX-1は装着できません。
 ※次の装備はされていません。
  ・フィルムカウンターが1を示すまでのシャッタースピード固定機構
  ・多重露出レバー
  ・セルフタイマーレバーおよびセルフタイマー作動表示ランプ
  ・裏蓋ロックレバー
   (裏蓋は巻き戻しノブを引き上げれば開きます)
  ・ケーブルレリーズ用ねじこみ穴
  ・アイピースシャッターおよびアイピースシャッターレバー

大きさ:約148.5mm(幅)×108mm(高さ)×69mm(奥行き)
重量:約770g(ボディのみ)

| | コメント (0) | トラックバック (0)

AiニッコールED200mmF2(IF)

開放F値2.0という大口径の200mmレンズですが出現当初は報道向けの特需品でした。
このMFレンズの変遷について簡単にまとめてみました。

1stモデル「AiニッコールED200mmF2(IF)」(報道用前期)
      
  発売 :1977年6月10日(一般販売はなし)
  金線 :レンズ前端近くの固定鏡筒上
  三脚座:回転,取り外し可能
  フード:別体(内蔵フードなし)HN-18
      使用時は通常のねじ込みフードと同様に、レンズ本体へねじ込む。
  銘板 :レンズ名が記入してあるプレートは、ついていない。

2ndモデル「AiニッコールED200mmF2(IF)」(報道用後期)

  発売 :1979年ごろ(一般販売はなし)
  金線 :フォーカスリング前方、固定鏡筒上
  三脚座:回転可能、取り外し不可
  フード:内蔵式
      光軸方向へスライドさせて使用状態になる。通常使用でレンズ本体
      から取り外すことは不可。使用時のみレンズ本体に固定可能。
  銘板 :1stモデルと同様無し。

3rdモデル「AiニッコールED200mmF2S(IF)」(市販モデル)

  発売 :1982年4月1日
  金線 :2ndモデルと同仕様
  三脚座:2ndモデルと同仕様
  フード:2ndモデルと同仕様
  銘板 :2ndモデルと同様無し
  ※:2ndモデルを元にAi-S化し市販化した。

4thモデル「AiニッコールED200mmF2S(IF)」(市販モデル)

  発売 :1985年12月21日
  金線 :無し
  三脚座:2ndモデルと同仕様
  フード:内蔵式+外付け(延長用HE-4)
      内蔵式フードは光軸方向にスライドさせて使用状態になり、回転さ
      せることにより固定可能。フード収納時も同様の方法で固定される
      さらに延長用の外付けフードが装着可能。
  銘板 :三脚座回転リング上に有り。
  その他:保護ガラスの装備、ゼラチンフィルタホルダの装備

| | コメント (5) | トラックバック (0)

ニコンFAゴールド

ニコンFAはマルチパターン測光とプログラムAE、シャッター速度優先モードなどを搭載した先進のカメラでした。
特にマルチパターン測光の優秀性が認められ栄えある第1回カメラグランプリを1984年に受賞しました。
それを記念してニコンFAに純金メッキやトカゲの革で装飾したゴールドの限定モデルが出ました。

こちらは当時の価格が50万円、2000台(公称)限定との事ですが実際はもう少し多く出ているようです。
因みに通常モデルの方は83年9月発売から88年4月の終了までに国内83400台、海外161700台、合計245000台あまりの製造でした。

ニコン市販のモデルとしては初ゴールドモデルでしたが現在は当時の価格から比べてかなり安い価格で取引されている場合が多いです。

一般に市販された物ではないですが、記念品として贈られた中には、ニコンFやFM、最近ではF50のゴールドモデルが有るそうです。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

ニコンF3H 高速モータードライブカメラ

1996年6月に主に報道機関などの特需向けに出されましたF3高速モータードライブカメラですが99年3月末までの出荷台数は341台にとどまっています。
下の画像はF3Hの取り説の特徴などのページとカタログです。


F3h1a

F3h2a

F3h1a

F3h2a


| | コメント (2) | トラックバック (0)

ニコンFA用モータードライブMD-15とMD-12

今回はMD-15とMD-12の違いについて少し書きます。
MD-12は本体へのレリーズを機械的に行います。それに対しMD-15はF3同様電気的に連動させています。
それに対応した機種はFAしか在りませんのでMD-15はFA専用ということになります。
FAにはMD-12にも対応出来るように機械的な連動も可能なようになってますのでFE系やFM系のカメラとFAをお持ちの方はMD-12が便利ではないかと思います。
しかし、FAは瞬間絞込み測光によるタイムラグの大きさが災いしてMD-12を使った場合FM2などが秒3.2コマに対しFAは秒2.7コマと0.5コマほど遅くなります。
MD-15はレリーズ時の機械的ロスを無くした効果により秒3.2コマ巻き上げ、電池は単3電池8本を使用し、半押しでカメラの測光機能が働き、16秒後に自動オフします。撮影可能本数は36枚撮り約50本(マンガン電池)電池ホルダーMS-4はMD-14と共用可能。
MD-12は単3電池8本使用し半押しで測光機能オン、約50秒後に測光機能オフになります。
撮影可能本数は36枚撮り約100本(マンガン電池)
MD-12MD-15ともMD-15はMD側から本体測光系への電源供給をします。
価格はMD-12が34000円、MD-15が38000円

| | コメント (2) | トラックバック (0)

ニコンFの価格

ニコンFは本体やレンズの価格が時期により変わっています。

昭和34年発売時 5cmF2付き67000円 同レンズ20000円 本体47000円
昭和37年4月時 50mmF2付き59000円 同レンズ14500円 本体44500円 ブラック本体45700円
昭和41年4月時 50mmF2付き58700円 同レンズ14500円 本体44200円 ブラック本体45700円
昭和44年4月時 50mmF2付き58700円 同レンズ14500円 本体44200円 ブラック本体47200円
昭和49年2月時 50mmF2付き75000円 同レンズ21000円 本体54000円 ブラック本体58000円
                                   

| | コメント (0) | トラックバック (0)

Nikkor ED 300mm F4.5

昭和50年3月にニッコールオート300mmF4.5の外観を変えたニューニッコール300mmF4.5がでました。
それから遅れること4ヶ月、昭和50年7月にEDレンズを採用した高性能版がでました。
こちらのレンズはEDレンズを使用した市販ニッコールとしては早い時期の物で特徴は4群6枚構成でIFではなく通常のヘリコイド式で無限遠を通り過ぎる構造の距離環と赤外指標が無いことなどがありました。
一部天体撮影をする愛好家から支持を受けていましたが普通の光学ガラスレンズの300mmF4.5のニューニッコールが66000円だったのに比べEDレンズの方は180000円と3倍近い価格差があった事とその2年後にAi化された物が出た事などからあまり本数は出なかったようで今ではほとんど見かける事の無いレンズの1つです。
このEDレンズ1stバージョンは他に600mm、800mm、1200mmの超望遠で出ましたがこちらはフォーカシングユニット併用の物でした。
これらEDレンズ製造は昭和46年末ころから始まったと聞いてます。ニッコールオートの時期にも17万台の番号で300mmF4.5のEDレンズを使った物がごく少数在ると言われてますが存在を確認した訳ではありませんので情報をお持ちの方が居られましたらコメントなどいただけたらと思います。


Ed300mmf45

| | コメント (0) | トラックバック (0)

ニコンF モータードライブF-36 中間スイッチ

ニコンF用モータードライブのアクセサリーに「マイクロスイッチ付きグリップ」が有りますがこれはニコンF2の時代ではピストルグリップ2型とMC-3と同じ役割になるかと思います。このグリップ類ですがかつてはマイクロスイッチの付いたグリップが無かったのでこの機能を持たせた中間スイッチが別に用意されてました。マイクロスイッチ付きグリップですが当初のオーダーは5000台とのことです。その後の追加があったかは未確認ですがあまり数が出たとは思えないのでたぶん5000台の製造で終わっているのではないかと考えています。
価格は中間スイッチが2500円、グリップ(1型)とレリーズが3200円、マイクロスイッチ付きグリップが4500円、ピストルグリップ2型が2500円、同レリーズが1500円、グリップ用コード(F-36と2型の接続用)1000円でした。
F2の時代になってピストルグリップの価格は改定され2800円に、また、同ワイヤレリーズは1600円になり、MC-3は2500円でした。
下の画像は中間スイッチ時代と同製品がディスコンになりマイクロスイッチ付きのグリップに代わったF-36の取り説の一部の比較です。
写真を見ますとテレフォトズームやバッテリーも新旧比較できます。

F36

F36_1

| | コメント (0) | トラックバック (0)

ニコン ベローズアタッチメント

ニコンFの時代にはニコンカメラ(ニコンSマウント)用のベローズ1型のマウント部分をFマウントに換えたベローズ2型が初期の頃から出てました。(当初11000円3型が出て8000円に値下げ)
その後軽量コンパクトで屋外へも気軽に持ち出せそうな簡易型のベローズ3型(PB-3型)が発売されました。(5000円)
2型の後継として改良版でさらに新機構も備えた高級ベローズとしてPB-4型がでました。
また同時にアオリとスライディングレールの無いPB-5型もでました。(PB-4型20000円、PB-5型13000円)
3型はベローズ用ニッコール135mmF4のロングタイプが出た頃にリンクして発売されたように思います。
また、PB-4、5型は同様にベローズニッコール105mmF4が出た頃にリンクしていました。

Pb3


Pb4

| | コメント (0) | トラックバック (0)

ニコンF4 変更箇所

ニコンF4は1988年12月から97年4月までおよそ8年半の間販売されました。
製造番号は210万台から261万台までですが販売台数は35万台以上多くても50万台には達してないようですので欠番の番号がいくつかあると思われます。
その間にいくつか変更された部分がありますので簡単に紹介したいと思います。
早い時期に測光モードセレクトダイヤルの形状の変更、露出モードセレクトレバーの形状変更、シャッタースピードダイヤルロックボタンの高さの変更、ISO設定ダイヤルロックボタンの高さの変更などが行われました。
さらにファインダー電気接点の最左端子ガイド溝の形状の変更、ファインダーの脱落防止措置の追加、グリップ部の形状の変更、MB-21のバッテリーチェック表記変更、R2レバーロックボタン形状の変更やファインダー着脱レバー形状の変更、ISOダイヤル表示文字の大きさ変更、アクセサリーシューの脱落防止ピン穴の追加など細かい変更が多々見られます。
これら変更箇所のうち最も遅い変更はアクササリーシュー部の脱落防止ピン穴の追加でこれは93年終わり~94年頃で番号でいうと大体250万台後半辺り、それ以前でも変更された機体は見られますがSB-26などのスピードライト使用時の要望により随時改良した物と思われます。
内部的にもメインフレキや巻き戻し縦軸などの変更が早い時期に行われていますが具体的に何が変わったのかまでは判りませんでした。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

ニコンようかん

今ではニコンのオンラインショップで手軽に手に入れることができ有名になってしまいましたが、10年ほど前までは知人の社員の方などに頼んで社内の生協で購入してもらうなどしか入手方法はありませんでした。
ようかんの種類は「本練」「小倉」「白練」「塩羹」の4種類でたしか現在ネットで販売されている価格より生協での販売価格は随分安かったように覚えてます。
また、現在は一口サイズの物もでてますがこちらは本練、柚子、塩練の3種類が入っています。
製造元は栃木県にある(株)本宮で販売元は初めはニコン生協、後にカンパニー制により(株)ニコンライフが発売、さらに後、そのニコンライフとニコンロジスティクス、ニコン技術工房が合併し(株)ニコンビジネスサービスとなって現在発売されてます。

また、10年以上前には「ニコンせんべい」なるものも存在し、こちらは生協ではなく品川区大井町日本光学工業(当時)の前で煎餅屋さんが販売していたとの事ですが道路拡幅の際廃業されたようでこちらは今はありません。
*現ニコン(瓦)煎餅とは別件です。
ニコンブランド?の食品関係ではワインや米などもありました。
数年前にはサービスステーションなどでアンケートを行った時に抽選賞品でワインが当った事がありましたし、それらは生協でも売られていたようです。
他にもいろいろ在るようですのでご存知の方ご一報くださると嬉しいです。
Photo_4
A


| | コメント (1) | トラックバック (0)

ニコンFE 取り説のモデル

ニコンFE限らないのですがニコンの取り説やカタログは僅かでも変更があると割合早い時期にそれらの部分を修正して版を変えたりするんですが、これは初期のFEの取り説のカメラの構え方(画像下)とニコンF3やEMが出た頃の取り説(画像上)の同じページの比較です。


Fe
このページの写真も取り直して入れ替えているんですがモデルの方は僅か2~3年ほどの間に髪の生え際が後退してたりして時間の流れを感じます。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

ニコンF/F2 リピーティングフラッシュ

SB-6が出る以前に販売されていたリピーティングフラッシュの概要を簡単に記します。
秒3コマまで同調発光
閃光時間は発光量1/3ピークで1/2000秒
ガイドナンバーはASA(当時)100でモノクロフィルムGN14、カラーフィルムGN10
色温度6000度ケルビン
照射角度65度(35mmレンズまでカバー)
発光部本体価格40000円、AC電源70000円、DC電源40000円

また、更にリピーティングフラッシュが出る以前は特注品として「モータードライブ用スピードライト」秒間3回発光、GN18の物がありました。

Aa

| | コメント (0) | トラックバック (0)

ニコンF2 F3 ガンカプラー

ニコンF、F2、F3のアクセサリーシューは巻き戻しクランク基部に独自規格で設けられていましたのでそれに対応する各種スピードライトやアクササリーの相互乗り入れの為にガンカプラーがいろいろと出てました。
ニコンF3初期の時代までに出ていたガンカプラーAS-1~AS-6までの説明書です。
今ではディスコンになってしまった物もあり価格表などにそれらの組み合わせの一覧が載ってませんので参考になるかと思います。
As1

| | コメント (0) | トラックバック (0)

ニッコールオート Ai改造

ニコンより爪付きのニューニッコールレンズからAiレンズへと変更発売されたのは昭和52年3月でした。
しかし流通在庫の旧タイプレンズや3月時点で変更が間に合わなかった製品などの非AiレンズをAI製品発売後に購入された方への救済措置が購入後1年間ほど行われていました。
また、AI転換発表時点直前の購入者への救済措置もあわせて行われていました。(こちらはAI製品販売後1年間の救済措置でした。)
Ai方式のカメラ本体やDP-11、DP-12などのAi方式のF2のファインダー購入者へはそれぞれ1本づつ非Aiレンズの無料改造を受け付けていました。
私は当時これらの措置を最大限に利用してAi化しましたが、今はオリジナルを保っておけば良かったかとも思ってしまう事もあります。(汗)

Ai改造の受付の終了は平成9年3月31日で20年間という長期間のものでした。
これはニッコールオートが発売されて改造を受け付けるまでの期間より永いということからも私はニコンの良心を感じておりました。

さて、各レンズの製造番号ですが、これらから最初期の番号も判別できて参考になりました。
詳しくは下の画像を参考にしてください。
Ai1
AI改造発表直後のものです。

Ai1_1

ニコンレンズシリーズEやAiーS発表後の物です。


| | コメント (0) | トラックバック (0)

ニコンF2 SB-2とSB-7の違い

ニコンF2(ニコンF含む)用のクリップオンタイプスピードライト(ストロボ)にはSB-2が1972年頃用意されていました。
その後1977年にSB-7へと刷新されましたがこの2つの違いについて少し書いてみます。
まず、ひと目で判るのが大きさですが、これはSB-2が110×104×40(mm)、SB-7が100×79×37(mm)とSB-7が一回りほど小さくなっています。
放電管のサイズにも違いがあるようでSB-7のほうが発光面が小さくなっています。
重さは130グラムも軽くなりました。これらコンデンサの大きさの影響が大きいと思われます。
機能の違いはガイドナンバーは双方「25」で変わりはありませんが自動調光の際選べる絞りの段数がSB-2は3に対しSB-7は2に減っています。
発光可能回数はSB-7になって10%以上増えました。

単3電池ホルダーは双方電池の挿入方向は同じで互換性がありそうなのですが実は幅や取り外しのつまみの形状が少し違い使いまわしはできません。
余談ですが、このSB-7用の電池ホルダーMS-2は同時期のSB-8や後のSB-10、モータードライブバッテリーケースMB-2のホルダーとして共用されていました。
またF3時代のSB-17やSB-15、SB-21の単3電池ホルダーMS-6はMS-2と互換性があります。
ですのでこれらとは使いまわしは可能です。
SB-2のホルダーの共用ですがこちらはSB-3の他ML-1の送信機とレアな後期のニコンF高速モータードライブカメラの外部電源が有り、この電源ケースにSB-2、3で使われているホルダーが4つ入り計16本の単3電池を収めていました。
SB-2は\22000、SB-7は\18000でした。

Sb2
SB-2の仕様表です。


Sb7
SB-7の仕様表です。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

ニコン35Ti 28Ti

1993年12月に35mmF2.8のニッコールレンズを搭載しチタン外装の高級コンパクトカメラとして発売されました。
当時の価格は125000円とコンパクトカメラとしては破格の高価格で造りや上面アナログ針表示のメーター類は高級感を演出してました。
線が細く柔らかめな描写で写りの評判は良かったのですがデザインは好き嫌いが分かれたのと先がけて出ていたコンタックスT2やGRシリーズなどほど話題にならず商業的にはあまり成功したカメラではなかったようです。
93年12月から97年9月までにおよそ56000台の販売がされました。
ニコン28Tiは28mmF2.8のニッコールレンズを搭載し翌94年9月に135000円で発売されました。
こちらは使い辛かったスピードライトの切り替えスイッチが押しボタン式からスライド式になり外装の色も黒色へと変更されました。
このカメラは94年9月から96年6月までと販売期間がさらに短かった事もあり販売台数は17000台と35Tiの3分の1以下でした。

35Tiの製造番号ですが、5から始まる物とUS4から始まる物の二通りがあります。
国内ほとんどが5から始まる番号で、米国向けについてはUS4から始まる番号がつけられていました。
ただ、その後国内でも一部販売されましたので、日本語の使用説明書がついたUS4で始まる番号の35Tiもあります。

首や肩から横位置で提げて歩くのに重宝だったアンティークケースですがこれは94年9月に3000個の限定で販売された物です。

35ti
ニコン35Tiの仕様表です。

28ti
ニコン28Tiの仕様表です。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

ニコンFG

ニコンFGは絞り優先自動露出専用機ニコンEMにマニュアル露出、プログラムオート、TTL調光機能を追加して昭和57年春に発売されました。
プログラムオートをAi-S以前のAIレンズやAi改造レンズで実現するためにミラーアップ直前のレンズが絞り込まれた状態を測光しシャッター後幕を制御する「瞬間絞込み測光」を取り入れてます。
古いAi改レンズでもプログラムオートが使えるのは良いことですがその為に若干タイムラグが大きくなってしまったのは残念です。
このFGでは露出警告音のオン・オフが出来るスイッチが設けられた事は当時なにげに気に入っていました。
それまでEMを使ってましてあのピーピー音が結構わずらわしく思っていましたのでこのスイッチはちょっと嬉しかったですね。
さてニコンFGですが82年5月発売から86年12月在庫払底までに735000台が販売されました。

モータードライブMD-14はこのカメラが出たときEMと兼用のアクセサリーとして発売されました。
このMD-14ですが巻き上げ速度の向上、巻き上げ可能本数の増加、グリップが大きく持ちやすいなどMD-Eと比べてよい事ずくめなんですが、その大きくなったグリップ部にレリーズスイッチが無いので使い込んでいなかった私はとても戸惑ったものです。
グリップ上部はカメラ本体のレリーズボタンを押すのにそれほど不都合はないようにはデザインされていますが、私が使っていた今までのモータードライブはMD-2やMD-4でグリップ部にレリーズスイッチが必ず設けられていて自然とそこに指がいっていたのでそこにスイッチが無いのはシャッターチャンスを逸する事になりホント困りました。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

ニコンF3 改良箇所

12月29日の書き込みと重複しますがもう少し初期の頃のF3とその後の物との違いについて簡単に書いてみたいと思います。
外観での特徴は先日のフォールディンググリップ部の素材とシャッターダイヤルのバルブ「B」の文字の色の変更、多重露出レバーの形状の変更、AEロックボタンの形状の変更くらいでしょうか。
他にイルミネータースイッチも少し押しやすくなりましたし、防滴性能の向上の為の改良もいくつかなされています。
これらの変更時期ですが同時期に全て変わった訳ではなく81年頃からF3AF発売の83年頃までにおもに変更がなされました。83年春頃には150万台の番号になっていますのでそれ以降の物は改良がほぼ終わっていると考えてよさそうです。
具体的にはシャッターダイヤルのバルブの文字の色ですが初期は隣の8秒の表示と同じ橙色でしたがこれが白色へと、AEロックボタンは少し出っ張りが多くなりより押し易く、多重露出レバーは長くなりました。
防滴性向上対策は底板周りにパーツリストからの部品名でいうと18-1番「電池ボックス環カバー」が追加され、シャッターダイヤル周りや巻き戻しクランク周りなどにオイルバリヤを施してあるとの事です。
また、判りにくいですがシャッターダイヤル基部のセルフタイマーレバーの部品もφ16からφ16.5へ変更されてますし、ミラーボックスダイキャスト変更に伴いバヨネット環も変更されました。
F3
初期のF3の外観図です。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

« 2006年12月 | トップページ | 2007年2月 »